メキシコの青い空(山本浩 新潮社)
NHKのスポーツアナウンサとして25年を勤めた著者は、500試合以上のサッカーの試合を実況しているという。
それだけの試合を真剣に見つめればさぞや目が肥えるだろうと思う。その見込み通り、(サッカーの試合経過を文字で著すのは相当に難しいと思うが)臨場感あふれる記述は迫力満点だった。
この25年というのは日本サッカーがマイナースポーツから国内一ニを争う人気スポーツに変身していく時期で、その間日本代表を見つめ続けた著者は、ある意味(どんどんメンバーが変わっていく)日本代表の選手自身よりも日本代表チームと人格(?)が一体化してしまっている。
日本が初めてワールドカップ行きを決めたジョホールバルの実況で、「そこにいるのは彼等ではありません。私達自身です」という相当に思いのこもった言葉を発しているのは、本心に近い気持ちを吐露したものだろう。
本書では著者が実況したセリフは太字で地の文と区分けされており、そこだけを読んでも(採録されているのは誰しもの記憶に残っているビッグゲームなので)記憶があぶりだされてきてとても楽しめる。
NHKのスポーツアナウンサとして25年を勤めた著者は、500試合以上のサッカーの試合を実況しているという。
それだけの試合を真剣に見つめればさぞや目が肥えるだろうと思う。その見込み通り、(サッカーの試合経過を文字で著すのは相当に難しいと思うが)臨場感あふれる記述は迫力満点だった。
この25年というのは日本サッカーがマイナースポーツから国内一ニを争う人気スポーツに変身していく時期で、その間日本代表を見つめ続けた著者は、ある意味(どんどんメンバーが変わっていく)日本代表の選手自身よりも日本代表チームと人格(?)が一体化してしまっている。
日本が初めてワールドカップ行きを決めたジョホールバルの実況で、「そこにいるのは彼等ではありません。私達自身です」という相当に思いのこもった言葉を発しているのは、本心に近い気持ちを吐露したものだろう。
本書では著者が実況したセリフは太字で地の文と区分けされており、そこだけを読んでも(採録されているのは誰しもの記憶に残っているビッグゲームなので)記憶があぶりだされてきてとても楽しめる。