おにゆりの苑

俳句と俳画とエッセー

五  月

2011-05-05 12:14:30 | Weblog

 五月ももう五日の子供の日になってしまった。
一日メーデー、二日八十八夜、三日憲法記念日、四日みどりの日と暑くも無く寒くも無い良い季節である。
 が、私は四面楚歌である。別に敵に囲まれている訳ではなく、いじわるされているのでもないが、これは齢のせいで巡り合わせの問題である。
 いちいちあげればきりがないが、筆頭には、けんか相手の妹が「世界一周豪華客船でいく八十日のクルーズ」に出航して行ってしまった。 ノートパソコンや携帯電話などしっかり携えて行ったのに何の連絡も無い。
 彼女も横浜でテープを投げても、受け取ってくれるのは他人であったりして、やはり送りに行ってやれば良かった。
 娘の嫁ぎ先の両親はどちらも今介護の要る病人である。近日中に見舞いに行かなければ。
 病人と言えば去年の夏「炎昼や献体告げて不二男逝く」と私が詠んだ従兄弟の奥さんが階段から落ちて打ち所が悪かったらしく認知症になってしまったと聞く。
 私が俳句教室を彼女がエッセー教室を紹介しあいここ数年べったりの仲であったTさんの場合、癌の抗癌剤を投与し始めると最初はよく連絡があったし病院へお見舞にも行ったが、最近ではうんともすんとも言って来ない。
 このブログを製本することを教えてくれた九十歳でボルボに乗っていた尤もパソコンに精通していたNさんも、頚椎の損傷で痛くて腕を上げる事もできなくなってしまい、さながら私は一人で製本と言う職工さんをしている。
 俳画を習ったY女史も二度
目倒れて入院中と聞く。奈良まで勉強に行って来ては教室を開いて私達に教えていてくれていた。
 そのほか風のたよりに聞かでものがのことが幾つか耳に入ってくる。
 
只一つ救いがあるとすれば、陽気が良いのでゲートボールの大会が、市長杯とか、東尾張北部大会とか、老人クラブとか、高齢者大会とか参加しきれないほど数々組まれている。
 そうしてそういう球技は上達したくてモルヒネみたいに、のぼせさせてくれる。
 今しばらくはそのあたりで、命の浄化に励むとしよう。そのうち夏休みにもなろうというものである。
 すでに早い処では苗代の水が湛えられている。

 俳句  藤房の揺らぎの中にぼーと居り
      球場のグリーンベルトや聖五月
   

コメント (2)
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