僕のほそ道   ~ のん日記 ~

  
これと言ったテーマはなく、話はバラバラです。 つい昔の思い出話が多くなるのは年のせい? 

耳鳴りの音が外に聞こえたら

2014年11月26日 | 心と体と健康と

耳鳴りが発症してから丸7年がたち、8年目に入っている。ちっとも良くならない。良くならないどころか、逆にひどくなってきているように感じる。


病院でのTRT療法も、昨年12月から行っていない。行っても良くならないんだからしょうがない(気休めにはなりますが)。耳鳴りの症状を改善するという機器「TCI」も、特に耳鳴りを強く感じる時はつけているが、以前のようにずっとつけっ放しにはしなくなった。つけても苦痛が緩和されるのはごくわずかだし、また、こういうものに頼り続けるのも、あまりよくないのでは…と思ったりするからだ。


耳鳴りというのは、どれほど大きくキーンとかジーとか響いても、それを他人(たとえば医師)に伝えても、相手にはわからない。自分以外は聞こえないのだから、これも仕方ないことだ。結局医師も、なるべく静かな状態を避けて生活をし、リラックスするよう心がけましょう…という診断しか出来ない。時には耳鼻科でなく心療内科を受診するよう勧められ、そこで安定剤を処方してもらったりする。だから耳鳴り持ちの人は、半ばあきらめの境地でこの症状を受け入れなければならない。つらいけれど。


そんなことで耳鳴り治療にはまるで進歩がない。特効薬もむろん無い。まぁ命に別状もないことだし、医学界も真剣に考えてくれていないのかも知れない。もしこのうるさいキーンとかジーという耳鳴りが他人(特に医師)に聞こえる性質のものなら、もう少し耳鳴りの治療も進んでいただろうに…と思うのだけどね。


でも、このあいだ、ふと思ったことがある。


コスパのヨガ教室でのことである(僕は毎週金曜日にヨガに入っています)。


インストラクターのお姉さんの「では始めましょう」との合図で、ピンと背筋を伸ばして座る。室内がシーンと静まり返り、聞こえるのはスピーカーから流れてくる静かな音楽だけ。そしてインストラクターのお姉さんが物静かな口調で…


「目を閉じて…。鼻から息を吸い入れて…。全身を新鮮な空気で満たしていきます…。耳を澄まし、呼吸の音を聞きましょう …………… ……………」


ピリッとした空気が流れる。室内には大勢の人がいるけれど、咳払い一つ聞こえない。そうした静寂の中で「呼吸の音」に耳を澄ます。…そんな状況になると、僕の耳や脳の中では、耳鳴りがまた一段と大きく響き渡るのである。まるで部屋全体に響いているのではないかと錯覚するほど、頭の中でキーン・ジーと響く。その音の大きいこと、大きいこと。


そこで思ったのだ。いま、この耳鳴りのキーン・ジーの音が漏れて外部に聞こえると、これは極めてまずいことになる。静かにしなければならない時に、キーン・ジーという大きな音がうめくように僕の脳内から発して部屋中にうるさく響き渡れば、みんな何事かと驚いてこちらを見るに違いない。ここに限らず、静かにしなければならない場所ではどこも同じである。みんな「シーッ 静かに!」と僕の方を向いて睨むだろう。でも自分ではどうしようもない…。そんなことになるのもイヤだしなぁ。


耳鳴りの音は蝉の鳴き声に似ているから、「おや、こんなところで蝉が鳴いているのか…?」とこっちを向いて不思議がられたりするのも、…イヤだしなぁ。


やっぱり耳鳴りは外に聞こえないほうがいいのか…
…と、ヨガをやりながら、思った。

 

 

 

 

 

 

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする