一昨日、このブログで、被災地のひとつ宮城県名取市を歩いたことを書いた。
そこで、閖上 (ゆりあげ) というところまで歩いたけれど、
現場にいた警察官の指示で引き返したことも書いた。
その閖上 (ゆりあげ) という忘れがたい地名を、偶然にも、
昨日の朝日新聞夕刊の 「窓 ~論説委員室から~」 のコラムで見つけた。
「閖上より」 という一文が掲載されていた。
そこに紹介されていたのは、閖上の自宅が津波で壊された男性の話である。
荒川洋平さんという29歳の男性だ。
弟が亡くなり、母親はまだ見つからないまま、という状態で、
他県で暮らす兄から、電話があって、
「6月11日でお母は死亡扱いになるから、葬式やるから」
と言ってきたが、言われた方の洋平さんの複雑な心境などをめぐる哀話が、
このコラムに書かれていた。
「様々な復興プランや政治の動きといった、大文字で報じられるニュースとは別に、
被災者が日々、泣き笑いする小文字の生活誌がある」
と、コラムの筆者は書き、最後に、この男性のブログ、
「名取市閖上(ゆりあげ)復興支援ブログ」
のことが紹介されていた。
早速、そのブログを読ませてもらった。
新聞、テレビ等の報道ではわからない、リアルな疑似体験を突きつけられる。
脱力感と、明日への希望や勇気とが、混沌として、胸をかき乱す。
今、原発を巡る政治家や東電の責任のなすりつけ合いや、菅内閣の不信任問題、
一方では、被災地へ有名人が激励に行く 「微笑ましい」 ニュースが満載である。
それはそれできちんと報じなければならないのは当然だけれども、
しかし、こういう、被災者の人たちの 「日々、泣き笑いする生活誌」
というものにも、もっと目を向けなければならないのでは、と思う。
名取市閖上へ行き、何の役にも立たずに帰ってきた僕ですが、
このブログのことを、新聞記事の二番煎じということを承知の上で、
のんブログをお読みくださっている皆さまにご紹介することで、
せめてもの報いになれば … と思っています。
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