僕のほそ道   ~ のん日記 ~

  
これと言ったテーマはなく、話はバラバラです。 つい昔の思い出話が多くなるのは年のせい? 

ともだち ~ 奥さんからの手紙 ~

2011年05月14日 | 思い出すこと

5月7日。 高校時代の親友 Kが6年前に亡くなっていたという話を、
このブログに掲載したあと、僕はすぐに、Kの奥さんに手紙を書いた。

Kという男が、もうこの世の中にいない、ということが、ピンと来ない。
自分としては、そのうち会えるわと、のんびり構えていたことを後悔している。
でも、Kの思い出を楽しそうに語る奥さんを見て、何となく安堵感を覚えた。
いい奥さん、いい娘さんたちに見送られて逝き、今も懐かしんでもらえる。
Kはつくづく幸せ者だと思った。
人は、長く生きるだけで幸せを得る…とは限らないから。

そういうことを、思いつくままに書いた。

そして、その日のブログ 「ともだち」 も印刷して、同封した。

それと、高校時代、Kと2人でハイキングに行ったとき、
セルフタイマーで撮った2人の写真も1枚入れた。

数日後、すぐに奥さんから返事の手紙が届いた。

Kの様子をもっと早く知らせるべきだったのに、当時は心のゆとりがなく、
残念で、後悔しています … と冒頭に書かれてあった。
しかしそれは、連絡をしなかった僕の方にも言えることであった。 

奥さんは僕のブログを読まれ、Kと僕との高校時代のエピソードに、
「主人らしいなぁと思うエピソードですね」
「私もそこに居合わせているような風景でよみがえります」

「思わず吹き出してしまいました」
と、感想を述べられていた。

「生前、主人の楽しかった思い出話の中に、必ずのんさんの名前が出てきました」 
とも書かれていたが、わが家でも、高校時代の思い出話をするときには、
必ず Kとふざけていた時のことを、面白おかしく妻に話したものである。
同じようなことが、2つの家庭で展開されていたのだなぁ、と感慨深い。

また奥さんの手紙には、Kにはいつまでも少年のようなところがあったけれど、
僕にもきっと Kと同じようなところがあるのでしょうね、とも書かれていた。
… そのとおりです。 僕は今でも、子どもみたいなところが、いっぱいあります。

「先日、お会いした時、いい年の取り方をされているなぁ、と感じました」
との奥さんの文面には、少々戸惑った。 うむ。 いい年の取り方 … なぁ。
こういうことを言われたのは、初めてである。

僕が同封した写真については、
「高校時代の主人の写真を見ると、孫の顔とそっくりでびっくりしています」
… とあった。 へぇ、そうなんだ。 写真を送って、
よかった。

「お体に気をつけて、早く逝った主人の分まで、
 これからもいろんな事に挑戦していってください」

最後に、そう締めくくられていた。

何度も繰り返して手紙を読んだ後、折りたたんで、封筒に戻した。

封筒の表の宛名が、涙で、にじんで見えた。

 

 

 

 

コメント (2)
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