めぐろのめばる

目黒川近辺で日本の四季を楽しみ、未来の日本を憂う。
かつての美しい日本と日本人がいかに素晴らしかったかを思う。

国家の溝と夫婦の溝

2017-06-08 14:07:55 | 戦争

世の中がどんどん進化して、人類は、地球上のあらゆる物を利用して
より豊かで楽しい世界を築いて行く様に思われますが、例えネットが
発達して、世界の情報がすべて手に入ろうと、一向に問題は減らず
むしろ、進化するにつれて、益々、難解な壁が立ちはだかって来ます。

特に、お互いの事をより知る事が出来るようになったにも関わらず、
世界中から戦争は無くならず、日々テロに怯える多くの人々が増えています。
外交的手段を講じようと、一向に耳を貸さない国家も多く、自分達の
我儘な主張は、民族宗教を超えて無くなる事は有りません。

そもそも、文明の発達、産業の発達は、私達人間の世界を便利で
幸せな物にする為であったはずです。
より、豊かなで便利な生活をする事で、多くの人々が幸せと成り
その結果、世界中が平和になると考えられたはずです。
誰もが、不幸に成ろうとして生きているのではなく、より幸せになる為に
日常生活を送っているはずです。

しかし、その願いもむなしく、平和な時期もやがて戦争によって破壊され
喜びに満ちた生活が憎しみと悲しみの毎日と成ってしまうのです。
正に、これは、人類の歴史そのものであり、人類が持つ、生き物としての
最大の欠陥とも言えます。
求める何かを作り出し、やがて破壊したり放棄したりと、人類の歴史は
創造と破壊の歴史なのです。

確かに、古いものを壊し、より新しく便利なものに変えて行く事で
私達は、地球上の生き物の頂点に君臨してきたのですが、その人類の生き方が
多くの生き物達の生活を脅かし、今では、自分達の未来すら危険な状態に
変えてしまっているのです。
地球上のあらゆる自然資源を消費し枯渇し、更には、地球環境すら変えて
生き物達全てを絶滅の方向に進めているともいえるのです。


一体、人類は、本当に賢いのでしょうか。
生き物達の頂点に居るとしながら、自ら傷つき、更には、他の生き物達も
殺め傷つける人類は、生き物として最悪の生物とも言えるのです。
しかし、何故、他の多くの生き物たちは、沢山の種類があり、全く生活も
生き方も違っているのに、他の種を絶滅させたり、環境を悪くしないで
長きに渡って生きて行けるのでしょう。
単に、知的生物でないからとは言えず、どんな下等生物達も、この地球の
環境にしっかりと根付いて子孫を残しています。

もちろん、私達も、大人になるとペアと成って種を繋いでいくのですが、
動物達と違うのは、動物達と同じく、最初は本能的に強く引き合っても
次第にお互いに溝が生れ、時に、争いの別れを生じる事も多いのです。
お互いに魅かれる頃は、相手の人間性と言うより、目に見えない本能的な
絆が強いのですが、時が経つにつれ、いつの間にか、二人の間には
深くて暗い川が存在する事も多いのです。

初めて結ばれる頃が、その川の存在は全く目に見えず、むしろ相手の
テリトリーに興味があり、常に、相手の状況を見ながら自分の行動や
言動を決めている事が多い様です。
しかしながら、月日が経つにつれ、それまで、常に気に留めていた
相手の心から、いつの間にか、自分自身の心を基準とした生き方が
育ってきます。

すると、二人の間に、大きな溝がある事に気が付き、その溝の広さに

驚愕し、自分の求めている相手が遠くなって行くのが感じられるのです。
しかも、お互いに自分の立場を強調するようになると、益々その溝は
広さと深さを増し、お互いに歩み寄る事すら難しくなり、破局を迎えるか
お互いに関わらない空気の様な存在と成ります。

この事は、国家の間に置いても同じような傾向が見られ、お互いの事を
しっかりと理解し合っている時は、助け合い協力し合う事で、両国とも
国家として進化して行けるのです。
しかしながら、自国の利益を中心に考え始めた時、両国の間には、
広大な川が生れ、更には大洋と成ってしまうのです。

問題は、両者が、お互いに近づき合った時、相手は自分と同じ生き方
考え方を持っていると錯覚をしない事です。
人も国も、全く水と油の様に違っているという所から出発する事が
大切と言えます。
男女の蜜月の時は、相手が自分の欲求をすべて満たすものと錯覚をして
いつでも相手の事が気になります。
しかし、次第にお互いの本性が見えてくると、愛情は憎しみに変わり
二人の関係は壊れてしまうのです。

今や、世界中の国々が自らの主張をしています。

我が国の内政に於いても同じく、国民生活においても、お互いの主張が
自分達の生活を難しく苦しくしているのです。
どんなに魅力的であっても、人も国も、全く違っているから魅力があり
同じで有ったら何の進歩も無いのです。

そして、お互いの欲するもの信ずる物も違っていて当たり前なのです。

太古の昔から無くならない宗教戦争も、お互いの考えを受け入れない事から
いまだなくならず、現代戦争の背景にも、この宗教の考え方の違いと
差別が大きな原因と成っているのです。

大国は力を持って異論を唱える者達を制圧し、力の無い人々は我慢を強いられ

テロを持って持論を示そうとします。
しかし、両者の溝は、相手を差別している限り無くならず、当然、争いもテロも
無くなる訳が無いのです。

地球上には天文学的な数の生き物が暮らしています。

決して人間だけのものでは無いのです。
それだけ多くの生き物たちが長きに渡って種を繋いでこれたのは、
お互いの種が関わり合いをもって、お互いのテリトリーを認めて来たからです。

人間が他の種と違っているのは、いまだに、自分の主張を曲げず、自分の考えを

認めない相手に対しては戦いをもって力で解決しようとすることです。
この事こそ、人類が地球上の生き物でもっとも醜く、地球で生きて行く価値の無い
神様の失敗作ともいえるのです。
しかし、人類英知は、過ちを犯しても悔い改める事も出来るのです。
問題は、過ちを犯しても認めず、更には、同じ人間を認めない事です。
この人類の恥部がすべての問題を起こし、あらゆる問題を生んでいるのです。



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