東京に30年以上住んでいると、地方にはない様々な
居心地の良さが有ります。
もちろん、世界中の物が集まっていて、お金さえ出せば
どんなものでも手に入れる事が出来ますが、それにも増して
魅力は、個人個人の生活に口を挟む人が少ない事です。
確かに、生き馬の目を抜くとか東京砂漠とかいった
生活するには緊張感や焦燥感は有りますが、それにも増して
自分の行動に対してほとんどの人は関心を示さないことが
いかに居心地がいいか、田舎にない良さがそこにあります。
街の人々が殆ど知り合いで、お互いを気遣って生活できる
田舎のメリットもありますが、この事は、得てして息苦しく
多くの若者を都会に向かわせる原因でもあるのです。
都会には様々な職業が有り、いろんな考えを持った人達が
世界中から集まって来ます。
お店の数も多いですが、人の種類も多く、当然考え方も
千差万別と言ったところです。
そんな訳で、東京では、至る所で、目を見張るファッションに
出会います。
例えば、原宿に足を伸ばせば、人が考えられるありとあらゆる
ファッションが存在し、まさに、アミューズメントパークです。
海外から日本を訪れる多くの外国人が観光コースに選ぶほど
そこに集まる若者たちのファッションは奇抜でユニークです。
長年東京に住んでいても、毎回驚かされるのですが、更に
驚く事は、ほんの少し足を伸ばし、山手線の向かいの
緑溢れる森に入ると、そこは太古から続く神の世界
明治神宮です。
超現代と歴史の長い時間が共存する、そんな驚きの街が
東京なのです。
当然、人々の心も、驚愕の考えや思いが有ると思いますが、
それをグッと心の奥に隠し、お互いを察しながら生活する、
このあらゆる事が混在し、共存しているのが魅力となっています。
人の心は悪にも善にも簡単に傾きます。
私達が多くの人々に感ずる思いは、ほんの表面に過ぎず、
心の中は様々な欲望が渦巻いていると思うと、その姿は
まさに大都市東京に具現化されている様にも思えます。
自分の求める事を誰かが具体化し、心の中の混沌を
見せてくれる魅力が大都会には有るようです。
ところで、こんなにも包容力がある大都会に居ながら、
今だ自分のする事には勇気が持てないのが困ったものです。
先日、私が今まで着た事の無い色のジャケットを購入しました。
妻も似合っているとは言いません。
それから10日程、そのジャケットはシワになる事も無く
クローゼットにか掛ったまま、ようやく昨日陽の目をみました。
普段身に付けているジャケットと全く色が違い、
玄関を出た途端、周囲の目が気になります。
何となく気まずい気持ちで出勤するも、辺りはいつもと変わらず。
仕事が終わって、帰宅すると、妻が何か言うのかと思いきや
全くジャケットが変わった事すら気が付かず。
考えてみれば、逆の立場で周囲を見た時の自分もそんな感じ。
東京だからではなく、私に関心が有る者が居ない事が
判明した1日でした。
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