ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

2022年8月10日。ウクライナ侵攻から168日目

2022-08-10 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年8月10日。

 クリミア半島にあるロシア空軍基地で9日に起きた爆発について、ロシア側は航空機用の弾薬が爆発した事故だったと説明しています。
 ロシア国防省は、攻撃は受けていないと主張し、ウクライナ側は爆発への関与を否定しています。
 双方とも攻撃していないと話しているということです。
 ウクライナのポドリャク大統領府長官顧問は、今回の爆発について、現地のゲリラ部隊が行った可能性があるとの見方を示唆しました。正規の軍はどちらも預かり知らぬゲリラ部隊が独自に爆発させたかもしれないということです。
 一方、今日の夜のテレビ演説でウクライナ大統領は、ロシア軍がクリミア半島で「わずか1日に」戦闘機9機を失ったと述べたので、。今回の爆発が意図的な攻撃であったことを示唆する初めての公式な発言をしています。


 またクリミア半島で大規模な火災が起きているとされていますが、爆発音まで聞こえているにもかかわらず、ロシア当局は何の説明もしていません。(フェイクニュースの可能性もあります。)


 ロシア政府系テレビ局の番組の生放送中に乱入しウクライナ侵攻に抗議したジャーナリストのマリーナ・オフシャンニコワ氏の自宅に午前6時捜査官10人が入り、家宅捜査を開始し、同氏を拘束しました。先日は罰金刑を言い渡されていましたが、結局別件逮捕、起訴される可能性が出てきました。


 ロシアの国営テレビでは、アゾフ連隊の捕虜50人が死んだ収容所への攻撃について、ウクライナに不利になることをロシア軍に情報提供することを防ぐための口封じのためにウクライナ軍が攻撃(殺害)した、と今日も報道しています。
 またドネツク地方の村ではロシア軍が「占拠」したのではなく、ウクライナ軍から保護したと、という意味の「ロシア軍管轄下」管理下であるとテレビで報道。
 村の住民はロシア管轄下になって、ようやく平穏な生活になるとロシア軍に感謝の言葉を述べています。
 ただ映像を見ていると一人の住民しか取材に応じていないし、本当にその村で撮影した映像なのかもよくわからない編集です。
 疑いだしたらきりがないと言うか、情報戦というか、へえ、そうなんだと思い込む視聴者も大勢いるでしょう。


 ウクライナ中部ドニプロペトロウシク州で9日の深夜、2つの町にロシア軍のロケット弾80発が撃ち込まれましたが、詳細を同州知事がテレグラムに投稿しました。
 それによると同州ニコポリの町ミリフスカとマルハネツィの住宅地が砲撃を受け、高層ビル20棟以上と文化センター、学校2カ所、市議会議場や行政機関のビル数棟に砲弾が命中。13人が死亡、5人が負傷して重体に陥った。
 マルハネツィはロシア軍が制圧したザポリージャ原発からドニプロ川をはさんだ対岸に位置しており、砲撃は同原発から発射されたと見られています。完全に原発が軍事基地化していますね。
 マルハネツィでは数千人の住民が停電の被害を受け、ミリフスカでも約1000人の家でガスが止まっていると州知事は書き込んでいます。


 ポーランドからの情報によると2022年7月末現在、ポーランドで年金と保険の申請をした外国人、つまりポーランドで合法的に就労している外国人の数は 1,024,757人にのぼりました。
 内訳ではウクライナ人が最も多く、その数は73万5800人です。2番目に多いのはベラルーシ人で、9万1200人でした。3 番目に多いのはジョージア人で2万9100人です。
 つまりポーランドで短期の出稼ぎでもなく合法的に就労している外国人の7割がウクライナ人で、もともと多かったところへ避難民がやってきたと言えるでしょう。ベラルーシ人は2年前の大統領選挙後、この数が急増したと思われます。