ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

2022年8月5日。ウクライナ侵攻から163日目

2022-08-05 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年8月5日。
 ベラルーシは気温が上がり、夏らしい天気です。

 7月27日の投稿記事にも書きましたが、ラトビアの子供向けテレビ局がベラルーシで大統領にインタビューした件について続報です。
 取材をしたラトビア人のイリヤ君が、ベラルーシへ入国してはいけないというラトビア政府の勧告にテレビ局が従わなかったことにより責められたことから、帰国せず、その家族もベラルーシ入りしたのですが、今日ベラルーシ大統領は、イリヤ君とその家族(母、弟、妹)にベラルーシ国籍を直接与えました。
 これで今後は家族揃ってベラルーシ人としてベラルーシで生活できます。
 政府の勧告を聞かなったラトビア人がラトビアにいられなくなって困っているところを、ベラルーシの大統領が国籍を与えるという寛大な救済をした、という構図です。ラトビアは自国民に対して冷たいね・・・という印象も与えました。
 それに比べてベラルーシは優しいね・・・ということです。

 もともとこのテレビ局がベラルーシのスラビャンスキー・バザール音楽祭を取材することに決めたのは、ちびっこアナウンサーであるイリヤ君ではなく、テレビ局上層部のはずですが、突然イリヤ君とその家族の運命が激変しました。
 9月から元のラトビアの学校にも通えないですよ。
 またこのテレビ局、リガ・チルドレンズ・アカデミー・オブ・ラジオ・アンド・テレビジョンは、ラトビア政府により解体させられますが、そこでイリヤ君のようにちびっこスタッフをしていた子どもとその家族も希望すれば、ベラルーシ国籍を与えるとベラルーシ政府は約束しています。


 ラトビアは「国際情勢により」ロシア人へのビザ発給を無期限に停止したと、在ロシア大使館のウェブサイトが伝えています。


 ザポリージャ原発の敷地内や周辺で今日の午後、煙が上がり、複数回の砲撃を受けたもようです。
 ウクライナ大統領はロシア軍がザポリージャ原発に2回の攻撃を行ったと主張し、国営原子力企業エネルゴアトムは、昼と夕に3発ずつの攻撃があり、火災が発生し送電線や、敷地内にある設備が被害を受けたと説明しています。
 ロシア国防省はウクライナ軍がザポリージャ原発と原発があるエネルホダル市に向け、3回に分けて計約20発の砲撃を行ったと発表しました。一部の原子炉で関連設備の停電や発電量の低下が起きたと主張しています。
 1回目は午後3時頃で、2回目は午後5時頃だったようです。この結果2本の送電線が切断されましたが、稼働している原子炉は残っています。
 ウクライナ軍の砲弾は原発敷地内の石油・燃料施設と酸素プラントに命中しなかったため、大規模火災や放射能漏れは回避されたとロシア側は発表しています。
ロシア軍はザポリージャ原発を占領し、軍事拠点化。そこからドニプロ川対岸の都市ニコポリへの砲撃を続けているので、原発への攻撃はウクライナ軍だと言いたいのでしょう。
 今、原発にいる職員の人たちの心境を思うと・・・