ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

2022年8月16日。ウクライナ侵攻から174日目

2022-08-16 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年8月16日。

 謎の火災(爆発)が起きたジャブロフカ飛行場(ウクライナ国境から約40キロの位置)の衛星画像を解析した監視グループ「ベラシアン・ハジュン」のテレグラム投稿によると、兵器が集められているそうです。
 あくまで予想ですが、ロシア軍がウクライナへの大規模なミサイル攻撃を行う準備を進めている可能性があります。ミサイルの飛行距離にもよりますが、ベラルーシ領内からの攻撃は、ほとんどウクライナ北部を目標にしている前提なので、首都のキーウもその中に入っていると思われます。

 さらにアメリカの宇宙技術企業マクサー・テクノロジーズの衛星画像を使った分析として同グループが指摘しているのは、同飛行場には超長距離地対空ミサイル「S-400トリウムフ」10~14基、近距離対空防御システム「パンツィリ-S1」2基、「KASTA-2E2」および「48Y6 Podlet」のレーダーシステム3基があるそうです。
 他にもこの飛行場には少なくとも15~60発のS-400地対空ミサイルの保管にも使われており、ロシア航空宇宙軍から追加が届けられる予定だとしています。
(このような軍事機密が堂々と報道されていることに違和感も感じますが・・・)


 クリミア半島で弾薬庫が爆発、近くの住民約2000人が避難しているとロシアメディアが先ほど報じました。変電所からも火が出たということです。
 この弾薬庫は一時的に保管することに使われていたそうです。単なる爆発事故ではなくそれを狙っての攻撃だとしたら、この倉庫にいつからいつまで弾薬を保管するのか攻撃した側は把握していたということになります。そうすると、ロシア軍の情報がだいぶ外部に漏れているのではないかと思います。
 
 変電所についてはザポリージャ原発から電気を送配するためのもので、爆発によりクリミアとヘルソン州を結ぶ鉄道輸送に支障が生じています。旅客列車の7本に遅れが出ているそうですが、被害はそれだけではないでしょう。

 ザポリージャ原発へ国際原子力機関が現地調査団の派遣を求めている問題で、ロシア外務省高官は昨日、ロシアが指定したルートでの現地入りを求めました。
 タス通信などによると、この高官は、国連側がキーウ経由で派遣する意向を示したことを受け、
「前線地帯や、我々が管理する地を抜けるのに、ウクライナ側が護衛する案はばかげている」
と述べました。ロシア政府は、ロシア軍が実効支配する地域を経由することを要求しているとみられ、現地調査が実現するかどうかは不透明です。

 ザポリージャ州の親露派は今日、原発近くの住宅地で砲撃があったと主張しました。また、ウクライナの国営原子力企業エネルゴアトムは、ロシア国内から同社ホームページに対し、「侵略開始以降、最大」のハッカー攻撃があったと発表しました。

 今度はロシア国内の原発についてです。
 ロシアのクルスク原発で8月4日、9日、12日にウクライナの妨害工作グループが高圧送電線 (110、330、750 kV) の 6 つの鉄塔を爆破した、と今日になってロシア当局が公表しました。
 この原発はロシアのクルチャストフ市にあり、1976年から稼働しています。