電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

ネットワーク上のアイデンティティのことなど。

2005年04月23日 08時30分01秒 | コンピュータ
ネットワーク上のアイデンティティについて、ふと考えることがある。巨大な掲示板では、始終どこかで自作自演やらなりすましやらでにぎやかだが、ごく私的なつながり方を目指しているはずのWeblogでも、実は同じ問題がありうる。
このブログでの話ではないのだが、たとえばトラックバックをもらった人のブログを、本当にそのまま受け止めてよいのか。もし間違っていたらたいへん失礼な話ではあるけれど、若いお嬢さんだと自称しているものの、しっかりした文章や好みのありようなど、実際そのままには受け止められないと感じる場合もある。もしかしたら、年頃の娘さんを持つ中年の方や、若い娘さんの生態をよく知っている学校の先生などが作者だったりするのかもしれない、などと想像してしまう。また、小説好きの主婦からと称するコメントやメールなども、うっかりすると妙なサイトへ誘導されるしかけだったりする。疑いすぎるのも良くないが、信じすぎるのもよろしくない。ネットワーカー歴15年の古だぬきらしく、あまり律儀に対応せず、適当にずぼらを決め込んでいる。

ネットワーク上のアイデンティティは難しいものだ。CPUからみれば、それぞれの接続先は単なる1個のファイルにすぎない。それぞれのファイルの同一性は、IPアドレスやタイムスタンプやファイル名等で識別されるに過ぎない。それを人間関係に適用したとき、アイデンティティを保証するものではないことを認識する必要がある。

某巨大掲示板で、ある論争に巻き込まれた若者が、自作自演でないことを証明しろと言われて孤軍奮闘したあげく、証明できずにしばらく人間不信に陥った例を知っている。このケースなどは、誰かが「それは不可能。不毛だよ。」と早期に教えてあげればよかったのだろう。子どもの中学時代の情報基礎や高校の情報の教科書などを見ていると、ワードやエクセル等の使い方講座で終わる傾向があるが、他では教えられない、こういう本質を教えてほしいものだと思う。
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