電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

パソコンの使い方を変えた周辺機器のトップは〜私の場合

2023年11月15日 06時01分28秒 | コンピュータ
コンピュータは、どんな周辺機器を接続するかによって、使い方が大きく変わります。例えば MS-DOS の時代は、せいぜいドットインパクト・プリンターとパソコン通信用のモデムくらいでしたが、NIFTY-Serve 等の会員になることにより、様々な質問をしたり情報交換をしたり、身近にはいない別の利用者と交流することができるようになったものです。時代が進んでパーソナル・レーザープリンタが普及すると、コピー機がわりに大量印刷をするようなことも可能となりました。また、カラー・インクジェット・プリンタが普及することで年賀状印刷が激変し、一斉を風靡したプリントゴットがどんどん後退していきました。また、Windows95 以降、パソコンには LAN カードが標準装備されるようになり、LAN を通じたファイル共有が現実的なものになっていきましたし、常時接続を前提とした光回線とルータのおかげで、インターネットが普及していきました。ブログ等の利用が後押しして、デジタルカメラを使うようになりましたし、カメラ利用の中心はいつの間にかスマートフォンに移行してきています。

おそらく、音楽関係者には MIDI が、技術者には X-Y プロッタとか 3Dプリンタ、あるいは各種制御カード等が大きな変革をもたらしてきているのだろうと思いますが、デジタル情報を扱える汎用の機器というパーソナルコンピュータの性格から、組み合わされた周辺機器が進歩すると便利さが格段にアップするということかと思います。実際、パソコンの処理性能はどんどん上がっていきましたがそれだけでは何も変わらず、周辺機器との組み合わせでパソコンにできることが拡大し向上していったということなのでしょう。




そういう観点から言えば、近年になって私のパソコンの使い方を大きく変えた周辺機器のトップは、おそらくデジタル・オーディオ・コンバータ(DAC)ではなかろうかと思います。以前はもっぱらステレオ装置で音楽を聴くのが主で、パソコンで音楽を聴くのはあくまでも従、というか、パソコンの音声出力で再生できる音の品質が低すぎたというのが正直なところでした。ところが、USB から DAC 経由でミニコンポの LINE 入力に接続(*1,2)し、再生した音の品質は格段に良いもので、いつのまにかステレオ装置から音楽再生の主役の座を奪ってしまうものでした。

それまで、もっぱら文書を作成したりデータを整理したりするのにパソコンが使われ、資料調査などにネットを使うようなやり方が中心だったのに、いつの間にかネット界隈を逍遥し音楽ファイルを再生することが中心になってきている現状に、あらためて驚きを禁じ得ません。

(*1): LinuxデスクトップPC-audioにサウンドブラスターのDACは問題なしだった〜「電網郊外散歩道」2017年9月
(*2): ONKYOのUSBオーディオ製品を試す〜「電網郊外散歩道」2009年2月


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4 コメント

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少し違うことが大事 (しろまめ)
2023-11-20 09:36:37
周辺機器からパソコンを考える、というのも新鮮ですね。
モデムの時代は、いかにも周辺機器という感じで、それこそDOSで家から電話回線につなぐには、パルスとトーンの設定、モデムの初期化などを設定ファイルに書き込んで……なんてありました。
今どきのWi-Fi環境では、ルータを周辺機器と考えている人は少数派なのでは? たぶん、設定する人も「周辺機器」というよりは「ネット環境」と捉えているかも。

プリンタは最初に使う周辺機器でしたが、スキャナが家庭用に登場したときは画期的でした。
パソコンで音楽ということはほとんど考えなかったので、(MP3やCDの再生くらい)デジタル・オーディオ・コンバータというモノは初耳です。言われてみれば、こちらのブログで何度か目にしているのでしょうけれども、さほど関心のないモノは見えないという現象で……。

自分とは違う視点からモノを見る、考えることは刺激的で勉強になります。
趣味や嗜好はあうけど、ちょっと違うトコロもある、という方のブログを読むことの大切さを感じます。
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しろまめ さん、 (narkejp)
2023-11-20 20:25:18
コメントありがとうございます。ご指摘どおり、少し違った視点からとらえてみました。そうすると、今までとは異なる周辺機器が導入されると、使い方ががらっと変わることがあるようです。DOS/V機以降、カラー画像の表示能力が格段に良くなりましたので、イメージスキャナの利用も普及していったようです。昔のPC9801時代の8色画像や16色画像では、写真をスキャナで取り込み利用するなどは現実的ではありませんでしたし(^o^)/
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ちょっと古い記事にコメントで恐縮ですが… (みっち)
2023-11-24 09:12:15
みっちの場合、主な趣味は読書、音楽鑑賞、写真、それにテニスなんです。
読書は電子書籍、Kindleの登場でガラッと変わりました。むろん、今でも紙の図書への偏愛は失われていないのですが、欧米で発売される書籍をKindleで世界同時にリアルタイムで読み始められるというのは衝撃でした。スマホがあれば四六時中どこへ行っても手持ちの本がすべて読めますし、海外書籍の場合、辞書を引くのも手間いらずです。
音楽をステレオで聴く装置は今ではすっかりPCオーディオになっています。これの至便性は格別で、もう昔の環境にはとうてい戻れません。好きなオペラはCD3枚、4枚組のものが多く、とてもじゃないが円盤を使っていては、あれこれ聴き比べることができませんから。
写真はPhotoshopをVer5.5だったかな、もう大昔に使い始めて、一挙にデジタル化の威力を味わいました。今はもうカメラと云えばすっかりデジタルになっちゃって、少々の便利なことには驚かないです。
あと、最後にテニス、これはパソコン関係ねーだろーと思っていたら、ラケットにセンサーを取り付けて、スイングスピードなどを計測する周辺装置が発売されて、驚きました。へぇー、俺のサービス速度って140km/hくらいなんだ、とかね。さらには、ラケットに張るガット(ストリング)のテンションをスマホのプログラムで測れるようになりました。ガットをドライバーの柄などで叩き、その音をスマホのマイクで拾ってFFT分析して、固有振動数を出すのです。ガットのテンションの経時変化を見事に追うことができます。
この先はどうなるのか、ここまでなのか、興味深いです。
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みっち さん、 (narkejp)
2023-11-24 12:55:33
コメントありがとうございます。いえいえ、古い記事にコメントをいただくのは筆者としてはありがたく喜びの一つでもあります(^o^)/
PC-audio、画期的ですね。便利さが格段に違います。わずかな金額でがらりと変わるという点では、ルータと双璧かと思います。
そうそう、テニス関連! センサーがそんなふうに使われているのですか! スポーツが科学によって大きく変わるというのは承知しておりましたが、データ解析やトレーニング等の分野が中心かと思っていました。
昔、RS232C や GPIB によって計測制御していた時代を思い出すと、驚くほどです。温度等の計測結果がファイルに保存でき、表計算で読み込んでグラフ化できることに喜んでいた時代があったこと、今の若い人には考えられないでしょうね。
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