父の農業所得について、確定申告を手助けするようになったのは1996年からです。農業所得については、収入は実収入額を用いるのに、支出額は実支出ではなく標準支出額を適用して課税されるというやり方で雇人経費が一切認められないという矛盾に気づき、税務署に確定申告を提出するようになりました。パソコンの表計算で申告書類の様式を再現し、データを入力すると申告用紙が出力できるようにしました。その結果、実収入額と実支出額に基づき申告することで、標準課税で長年払いすぎていた税額がだいぶ実状に近づき、わずかに還付されるようになって、父の憤懣がおさまったということがありました。こんなふうに、家計管理にパソコンが使われるようになり、書斎の性格がわが家の事務所のようなものに変化していきました。当時、仕事ではテキストエディタで入力編集して TeX/LaTeX で組版し、レーザープリンタで高精細化した文書を出力するほか、Windows 上の表計算ソフトで三次元グラフの表現力を利用し始めました。この頃、パソコン通信からインターネットの常時接続に移行しており、すでに手書きは手帳と備忘録ぐらいだったのではないかと思います。
さらに転機となったのは2001年秋、職場での Nimda ワームの感染騒ぎでした。Windows の IIS と OutlookExpress の脆弱性に強い疑問を持ち、当時すでに興味を持って試していた Linux を自宅で本格的に利用するようになりました。これには OpenOffice.org の登場が後押しとなり、特に表計算が有用で実用になると判断したためです。確定申告も Linux/OpenOffice に移行し、Windows と Linux の複線化が実現しました。この頃には、自宅内に LAN ケーブルを張り巡らし、書斎とリビングと二階の居室と「どこでもコンピュータ」状態になっていましたので、Windows+アンチウィルス等の更新経費節減にも貢献しました。
また、2004年からはブログを開始し、写真画像を利用するために一眼レフの銀塩カメラから小型のデジタルカメラに移行しました。この頃はシステム手帳を便利に使っており、仕事上必要となる挨拶等の場面も、システム手帳を広げて牧師さんスタイルで行っておりました。主たる筆記具はボールペンで、PowerTank や Jetstream の登場は画期的でした。仕事で必要となったアンケート調査等では、自由記述を AWK を用いて単語に分解し、語彙分析を行って意識を探る等の手法で結果をまとめ、TeX/LaTeX で報告書を作成するなど、それまで私的に蓄えてきたコンピュータの経験と技術を活かすことができました。プライベートでは父が亡くなり、農業経営を引き継いで週末農業を開始しました。この頃の試行錯誤は、このブログの「週末農業・定年農業」カテゴリーに綴っているとおりです。
定年退職後に全く別の職場に移ることになりました。2013年、たまたま購入したプラチナ社の廉価万年筆 Preppy で同社の古典ブルーブラック(BB)インクを使ってみたところ、それまで悩まされてきた万年筆インクの裏抜けが生じないことに気づき、一気に万年筆への回帰が起こりました。様々な万年筆を試し購入したほか、仕事の性格ががらりと変わり、長距離・長時間の移動や小型のサブノートパソコンでプレゼンテーションを行う場面が増えました。移動には自宅でCDから取り込んだ音楽ファイルをUSBメモリに保存して再生し、たくさんのCDを持ち歩く必要がなくなりました。
そして現在、退職して勤務先の業務に関連した資料のファイルを処分し、不要となった専門書等も処分、農業経営関連のファイルを整備して書棚の顔ぶれもだいぶ変わりました。書斎を作った当時は、ステレオ装置にLDやビデオ等を加えて歌劇を楽しむなど、オーディオ・ヴィジュアルへの志向も強かったのですが、今はメインの Linux パソコンから USB で DAC を経由、ミニコンポに接続する形の簡易なデスクトップ PC-audio が中心となっています。手書きのダイアリーと備忘録ノートに加えて農作業メモや料理メモなど生活上で必要となるメモ類をノートに書き留める一方で、相変わらずブログとテキストファイル備忘録を継続しており、検索→日付→ノート等の記述に到達する形で便利に使っています。
総じて、書斎は計画した当初の性格を変えて、音楽鑑賞等の趣味の基地であるとともに農業経営や家計管理の事務所であり、コンピュータやネットワーク等の情報処理の現場であるという具合に、実用的な意味合いが強まってきているようです。
さらに転機となったのは2001年秋、職場での Nimda ワームの感染騒ぎでした。Windows の IIS と OutlookExpress の脆弱性に強い疑問を持ち、当時すでに興味を持って試していた Linux を自宅で本格的に利用するようになりました。これには OpenOffice.org の登場が後押しとなり、特に表計算が有用で実用になると判断したためです。確定申告も Linux/OpenOffice に移行し、Windows と Linux の複線化が実現しました。この頃には、自宅内に LAN ケーブルを張り巡らし、書斎とリビングと二階の居室と「どこでもコンピュータ」状態になっていましたので、Windows+アンチウィルス等の更新経費節減にも貢献しました。
また、2004年からはブログを開始し、写真画像を利用するために一眼レフの銀塩カメラから小型のデジタルカメラに移行しました。この頃はシステム手帳を便利に使っており、仕事上必要となる挨拶等の場面も、システム手帳を広げて牧師さんスタイルで行っておりました。主たる筆記具はボールペンで、PowerTank や Jetstream の登場は画期的でした。仕事で必要となったアンケート調査等では、自由記述を AWK を用いて単語に分解し、語彙分析を行って意識を探る等の手法で結果をまとめ、TeX/LaTeX で報告書を作成するなど、それまで私的に蓄えてきたコンピュータの経験と技術を活かすことができました。プライベートでは父が亡くなり、農業経営を引き継いで週末農業を開始しました。この頃の試行錯誤は、このブログの「週末農業・定年農業」カテゴリーに綴っているとおりです。
定年退職後に全く別の職場に移ることになりました。2013年、たまたま購入したプラチナ社の廉価万年筆 Preppy で同社の古典ブルーブラック(BB)インクを使ってみたところ、それまで悩まされてきた万年筆インクの裏抜けが生じないことに気づき、一気に万年筆への回帰が起こりました。様々な万年筆を試し購入したほか、仕事の性格ががらりと変わり、長距離・長時間の移動や小型のサブノートパソコンでプレゼンテーションを行う場面が増えました。移動には自宅でCDから取り込んだ音楽ファイルをUSBメモリに保存して再生し、たくさんのCDを持ち歩く必要がなくなりました。
そして現在、退職して勤務先の業務に関連した資料のファイルを処分し、不要となった専門書等も処分、農業経営関連のファイルを整備して書棚の顔ぶれもだいぶ変わりました。書斎を作った当時は、ステレオ装置にLDやビデオ等を加えて歌劇を楽しむなど、オーディオ・ヴィジュアルへの志向も強かったのですが、今はメインの Linux パソコンから USB で DAC を経由、ミニコンポに接続する形の簡易なデスクトップ PC-audio が中心となっています。手書きのダイアリーと備忘録ノートに加えて農作業メモや料理メモなど生活上で必要となるメモ類をノートに書き留める一方で、相変わらずブログとテキストファイル備忘録を継続しており、検索→日付→ノート等の記述に到達する形で便利に使っています。
総じて、書斎は計画した当初の性格を変えて、音楽鑑賞等の趣味の基地であるとともに農業経営や家計管理の事務所であり、コンピュータやネットワーク等の情報処理の現場であるという具合に、実用的な意味合いが強まってきているようです。
パソコンは、パーソナルコンピュータですから、それぞれがパーソナルな、個人の属性が強いコンピュータの使い方をするものですね。
narkejp さんの特徴はLinuxと音楽とawkなどのテキスト主義。それでいて、手書きノートも緻密なものを残されている。
唯一無二、という感じですね。
パソコン環境とは、かくも面白きものかな!
>パーソナルなので... への返信
コメントありがとうございます。ほんとに、パーソナルな存在ですね。昔、共立出版の『bit』というコンピュータ・サイエンス誌に、コンピューティング・スタイルを論じた記事が連載されていた記憶がありますが、私の場合、プライベートではUnix系の影響を受けたスタイルではなかろうかと思っています。それがときどき仕事にも役立ったということでしょう。音楽はね〜、コンピュータより趣味としての歴史が古い(^o^)/