電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

ハイドン「弦楽四重奏曲第65番(Op.64-3)」を聴く

2012年07月14日 06時01分06秒 | -室内楽
通勤の音楽として、ハイドンの弦楽四重奏曲第65番変ロ長調(Op.64-3)をしばらく聴いた後も、自宅でパソコンに取り込み、ブログ等の閲覧時などに流しておりました。エステルハージ侯爵家の楽団にいたヴァイオリン奏者、ヨハン・トストが楽長ハイドンに依頼して作られたという第3トスト四重奏曲6曲の中でも、まことに明るい曲調の作品で、いかにもハイドンらしい音楽です。演奏はコダーイ・クヮルテットで、1992年4月にブダペストのユニタリアン教会で収録された、NAXOS のデジタル録音(8.550673)です。

この曲について、CDに添付のリーフレットには、次のような解説がありました。

The lively first movement of the third quartet, in B flat major, has a principal subject followed by an insistent repeated rhythm introduced by the cello and at once taken up by the other instruments. The E flat major slow movement has a central section in E flat minor, followed by the return of the opening section in varied form. The repeated Minuet frames a Trio with unusual syncopation and the succeeding Finale again demonstrates the infinite variety of which Haydn is capable, within the restrictions of the established form.

だいぶ怪しいのですが、例によって超訳してみました(^o^;)>poripori

第3番目の弦楽四重奏曲の、変ロ長調の生き生きとした第1楽章では、主要主題がチェロとすぐに他の楽器により開始される執拗に繰り返されるリズムに続きます。変ホ長調の緩徐楽章には、様々な形で初めの節にもどり後に続く、変ロ長調の中心的な節があります。メヌエットは、風変わりなシンコペーションを伴ってトリオ部に進み、続くフィナーレでは、ハイドンが確立した様式の制限の中で可能な、無限の多様性を再現してくれます。

うーむ。なんだかわかったようなわからないような(^o^;)>poripori
section って、楽譜上でも「節」で良かったのだろうか?このあたり、素人音楽愛好家には手も足も出ません。やっぱり自分で聴くに限ります。

第1楽章:ヴィヴァーチェ・アッサイ。f と p が交代する主題の後に、なんとも楽しい反復するリズムが続きます。いかにもカルテットらしい見せ場(聴かせどころ?)がたっぷりあって、思わず体を動かしながら聴いてしまう音楽です。
第2楽章:アダージョ。mezza voce で始まる緩徐楽章です。この指定は、「声量を落とし、やわらげた声で」という意味だそうです。なるほど、途中に効果的な転調をはさみながら、そっと優しく歌われる音楽になっています。
第3楽章:メヌエット、アレグレット。あくまでも優雅な音楽。擦弦楽器なのに、ギターかマンドリンのように短めに奏されるのが特徴的です。
第4楽章:アレグロ・コン・スピリト。第1ヴァイオリンの動きが目立って活発となりますが、たとえば G.P.(たぶん全休止) のあとの dolce の指定のあたりからのように、第2ヴァイオリン~ヴィオラ~チェロも緊密なアンサンブルを展開し、フィナーレとなります。このあたりは、弦楽四重奏の楽しさです。



ハイドンの弦楽四重奏曲は、調べながら記事にするのはなかなかたいへんですが、それだけに楽しみも深まるようです。大人の音楽のように感じます。

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