電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

ハイドン「弦楽四重奏曲第64番(Op.64-2)」を聴く

2012年06月23日 07時07分39秒 | -室内楽
しばらく通勤の音楽で聴いていたハイドンの弦楽四重奏曲第64番ロ短調(Op.64-2)を、自宅のPCにUSB経由で接続したミニコンポにて、自作の12cmのフルレンジ・スピーカで聴きました。室内楽は、とくに大きな音量でなくても充分に楽しむことができますが、とくに小口径フルレンジでは、定位感がすっきりしていて、たいへん気持ちよく聴くことができます。そんなわけで、お気に入りの第64番があらためて新鮮に聞こえます。



第1楽章:アレグロ・スピリトゥオーソ。
第2楽章:アダージョ・マ・ノン・トロッポ。
第3楽章:メヌエット、アレグレット。
第4楽章:フィナーレ、プレスト。

ロ短調という調になっていますが、曲全体としては湿っぽくはありません。むしろ、ハイドンの音楽としては明暗を比較的くっきり描き分けたほうで、陰影に富む曲想が印象的です。演奏はコダーイ・クヮルテットで、CD は Naxos の 8.550673 というもの。添付のリーフレットには、こんなふうに記載されています。

The first violin opens the second quartet, Opus 64, No.2, in an apparent D major, before the third bar establishes the key of B minor in a movement of deep feeling. The second movement Adagio is in B major, its effect enhanced by the accompanying patterns provided by the second violin and cello. The minuet and Trio in B minor and B major respectively, lead to a lively Finale, with an unexpected ending, as the violins ascend to the heights.

例によって超訳してみると、こんな感じでしょうか。

第1ヴァイオリンが、作品64の2にあたる2番目の四重奏曲を、三つ目の縦線が深い感情の楽章をロ短調に確立する前に、ニ長調ふうに開始します。第2楽章アダージョはロ長調で、その効果は第2ヴァイオリンとチェロが一緒に奏されることにより、増強されます。ロ短調およびロ長調のメヌエットとトリオは、いきいきとしたフィナーレに導かれ、ヴァイオリンが高音に上昇するうちに予期せぬ終結を見せます。

なるほど。音楽を聴きながら訳していると、感じはつかめますが、bar が難しかった。棒?はて?思わず考え込みましたが、ホーンビーの英英辞典には、4番目の意味として、

[music] a downward line on written music, deviding it into parts

とありました。ああ、なるほど、縦線のことね、と納得しました。さすがです。ネット上で提供されている辞書では、こんな訳語は出てきませんでした。これだから紙の辞書も捨てられません(^o^;)>poripori
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