電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

巌本真理弦楽四重奏団と山形

2008年03月04日 06時37分45秒 | クラシック音楽
高校生の頃だったでしょうか、山形県民会館の前を通ると、毎年冬に「巌本真理弦楽四重奏団演奏会」の大きな看板が掲げられておりました。どんなだろう、聴いてみたいなぁと憧れはしましたが、当時はそんな余裕はなく、たぶん全国をまわる演奏旅行の一環なのだろうと思った程度でした。

ところが、山形交響楽団のヴィオラ奏者「らびお」さんのブログ(*1)のコメントらんで、音楽ジャーナリストの「やくぺん先生」こと渡辺和さん(*2)が、「山形は黒沼俊夫氏で弦楽四重奏との縁がある場所ですね」とのコメントを残していることに気づきました。

さらに、1984年に新潮社から刊行された、山口玲子著『巌本真理 生きる意味』の198ページに、次のような記述があることを発見。

年が明けると、恒例の新春コンサートに続いて、山形へ行き、山形大学のオーケストラに仲間入りして手伝い、翌日カルテットの演奏会を開いた。このところ毎年、正月中旬には必ず山形へ行くのが定例となっていた。練習魔の真理は学生と一緒にひく場合にも、丁寧に練習を重ねる。そうして、純朴な青年オーケストラとの協演をたのしみに待ち受けた。東京、名古屋の定期の他にも、山形のように年中行事になっているのがいくつかあった。

そこで、このカルテットと山形の縁は、けっこう深かったらしいと知ったのです。そうか、高校生の頃の、あの大きな看板は、単なる偶然ではなかったのか。

巌本真理弦楽四重奏団と山形の御縁は、また、このカルテットの要だったというチェリストの黒沼俊夫氏と山形の接点は、いったいどこにあったのでしょうか。Google で「巌本真理弦楽四重奏団 山形」あたりで検索してみましたが、これだというような結果は得られませんでした。どなたか、ご存知の方はぜひ教えてください。

(*1):「らびおがゆく Vol.3」より「カルミナQ」
(*2):「やくぺん先生うわの空」

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2 コメント

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Unknown (渡辺和)
2008-03-05 17:38:29
いきなりのコメント、失礼します。音楽ジャーナリストの渡辺和と申します。
巌本真理Qと山形の関係に関しましては、一番簡単なのは、拙著「黒沼俊夫と日本の弦楽四重奏団」の第1部、伝記編をお読みいただくことだと思います。著者がこんなことを言うのは妙なんですが、著者だからとてもこんな短いコメントでは語れないと判るわけでありまして。
ちなみにこの本は「幻の日本室内楽史基本文献」と呼ばれており(自分でいうのはとほほですけど)、殆ど手に入りません。国会図書館、上野東京文化会館音楽資料館などにはあります。スイマセンです。
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渡辺和 さん、 (narkejp)
2008-03-05 20:53:30
コメントありがとうございます。御紹介にありました「幻の」御著、残念ながら山形県立図書館にもないようです。とすると、古書を探すか、上京した折に東京文化会舘音楽資料館などで見てくるしかなさそうですね。残念!
あ、音友社の『クァルテットの名曲名演奏』を愛読しております。
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