電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

村上もとか『JIN~仁~』第5巻を読む

2011年09月25日 06時05分59秒 | 読書
まさかこの歳になって、漫画を購入してブログに感想を書くなどということが起こるとは思いもよりませんでした(^o^;)/
集英社漫画文庫で、村上もとか著『JIN~仁~』第5巻を読みました。

本巻は、「陣の章」の続きから。西郷隆盛の虫垂炎開腹手術の場面が描かれます。さらに、後の新選組との関わりを媒介するためか、小菊という少女の飼い猫の後肢切断手術も。騒動が一段落すると、坂本龍馬とお龍が登場、沖田総司や一橋慶喜との対面で、龍馬暗殺の場面の役者が一気にそろった感じです。

次の「親の章」は、橘咲と母親・栄の関係を描きます。縁談を蹴飛ばして家を出た咲が、重症の脚気でも回復しようとする気力をなくしてしまった栄を、直接に助けることはできません。南方仁先生と咲さんは、栄の好きなお菓子でビタミンB1を補給しようと考えます。テレビでは、子役の喜市クンの健気さにうたれて、栄さんが安道奈津を食べるのでしたが、原作ではあくまでも仁先生と栄さんの対話です。新作のネタに悩む澤村田之助が、浮世絵師・雲泉に描かれた「生まれ変わった」野風をヒントに、「傾城野分廓恋鑑」を演じると、これが大当たり。雲泉の浮世絵も売れに売れ、野風見たさに仁友堂ににわか患者が殺到する始末、栄さんの脚気も好転します。

そして「呻の章」。脚気に効くと売り出した安道奈津が大人気になり、大奥の皇女和宮が田之助の「傾城野分廓恋鑑」の芝居が観たい、安道奈津が食べたいということで、仁先生も一肌脱ぎ、某寺院で上演しますが、皇女和宮は毒入りの茶で倒れ、仁は奥医師に指示して胃洗浄を行います。ようやく危機を脱したと思ったら、仁先生と咲さんは、和宮に毒を盛った疑いで捕えられてしまいます。



このあたり、テレビドラマでも緊迫の場面でした。いかにもおてんば少女という雰囲気の皇女和宮は、原作では咲さんと同年齢という想定ですが、テレビでは咲さんよりもずっと年下に見えました。このへんは、なかなか難しいところです。

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