電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

パガニーニ、シューベルト、メンデルスゾーン

2006年06月17日 22時22分31秒 | -独奏曲
梅雨のさなかの蒸し暑い週末、サクランボの収穫に忙しい日々です。従兄弟夫婦と子どもが来訪、我が家でサクランボ狩りを楽しんで行きました。

夜は静かにクラシックギターの音楽を聞きましょう。「ロマンティック・ギター名曲集」と題したナクソス盤で、ジェラルド・ガルシアの演奏です。収録された曲目はなかなかセンスがよく、

(1)パガニーニ、カプリース 第9番 Op.1-9
(2)メンデルスゾーン、無言歌集より、
「ヴェネツィアの舟歌Op.19-6」「ないしょ話Op.19-4」「心の悲しみOp.53-4」「別れOp.85-2」「朝の歌Op.62-4」「ヴェネツィアの舟歌Op.30-6」
(3)パガニーニ、ギターのための大ソナタ
(4)パガニーニ、カプリース 第24番 Op.1-24
(5)シューベルト、メルツ編曲
「涙の讃美」「愛の使い」「セレナード」「すみか」「漁師の娘」「郵便馬車」

となっています。
とりわけシューベルトの音楽は、まるでギターのために作曲されたオリジナルのように感じるほどで、たしかに「セレナード」などは切なく甘く、親指で弾かれる低音部に寄り添うように繰り返される人差指以下の高音部のメロディが、忍び会う若い恋人たちの二重唱のようで、たしかに夜の窓辺で弾かれる曲種だよなぁ、と思ってしまうほどです。

ジェラルド・ガルシアという奏者は存じ上げませんが、達者な腕前であることは間違いありません。1989年12月、ドイツのハイデルベルグ、ゲースト録音スタジオで収録されたデジタル録音です。マイクロホンの指向性を音孔部付近に狭く限定せず、左指が弦の上を滑りながら移動する音も多少収録されていますが、特に直接音が生々しいタイプの録音というわけではなく、ごく自然な録音と言ってよいでしょう。
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長編・中編・短篇

2006年06月17日 06時31分32秒 | 読書
読書のカテゴリーでブログの記事を書いていて、「~な長編です」とか「~い短篇です」などと書くことがあります。どのくらいが短篇で、どのくらいの分量があれば長編なのか、権威ある定義があるのかどうかわかりませんが、私の便宜的な区分は・・・。
(1)短篇 文庫本1冊の中に、それぞれ独立した複数の物語が含まれているときは、短編集と考えます。
(2)中編 文庫本1冊が、一つの物語となっているとき、これは中編であると考えます。
(3)長編 文庫本1冊におさまらず、上中下三巻に分かれているようなものです。
(4)大長編 文庫本5冊とか7冊とか、片手で持ち切れなくなるほどの分量がある場合です。
こんなふうに考えると、『赤ひげ診療譚』は短篇、『蝉しぐれ』は中編、『樅の木は残った』は長編、『デイヴィッド・コパーフィールド』は大長編になりますが、『御宿かわせみ』は江戸の宿屋を舞台に大長編のような体裁を取るに至った短編集、という位置づけです。いかがなものでしょうか。
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