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厳選!ビジネス書 今年の200冊

2008年ブログ開設から、紹介したビジネス書は3,000冊超。
1日2,000PVの仕事力を上げる書評ブログ。

2017年10冊目『問題解決ドリル』

2016-11-21 19:27:02 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

この本は、ズレをなくして問題を解決することがテーマです。自分と相手の重なりを発見するという考え方は、普遍的であり、様々な問題解決に役立つのです。

・自分の立場だけではなく、相手の立場も考え、擦り合わせて重なりを作ることが、問題解決には欠かせない。

・相手の切実な問題を捉えて、自社のできることをそこに重ねて、問題を解決する。

「ユニバーサルスタジオジャパンはどのようにV字回復させたのか?」「近畿大学がなぜ偏差値以外の理由で全国でいちばん受験者数が多い大学になれたのか?」「ニューヨーカーが嫌いな明太子をどのようにして人気メニューとしたのか?」など、30の具体的かつ最近注目の事例をもとに、「企業の強み・思い」と「生活者の本音」から重なりを発見し、新サービスの開発・顧客満足といった問題解決を図っていきます。

物事を難しく捉えるのではなく、人間本来のやわらかな思考こそ、問題解決につながることを本書から感じとりました。

マーケティング担当者や経営企画の方だけではなく、営業マンや社内でコミュニケーションに悩んでいる新入社員をはじめとした幅広い方にも役立つ1冊です。

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2017年9冊目『鬼速PDCA』

2016-11-18 22:40:07 | おすすめビジネス書

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評価 (4点/5点満点)

PLAN(計画)、DO(実行)、CHECK(検証)、ACTION(調整)の4ステップからなるPDCAサイクルは、ビジネスパーソンであれば誰もが知る古典的なフレームワークで、一般的には製造工程の改善手法、またはチームやプロジェクトを管理する手法のひとつとして習得されるケースが多いです。

しかし、PDCAほど分かっているつもりで分かっていない、基本だと言われているのに実践している人が少ないフレームワークも珍しいのではないでしょうか。

この本では、PDCAを「前進を続けるためのフレームワーク」と捉え、それを高速を超える「鬼速」で回し続けることで、会社・部署・個人が圧倒的なスピードで成果を出し続けることを目指します。前進していることを実感できれば自信が湧き、モチベーションにドライブがかかり、さらにPDCAが速く回るのです。

鬼速PDCAのステップ

「P」:ゴールを決め、課題を考え、KPIを設定し、解決案を考える。<アウトプット=ゴール(KGI)、課題(KPI)、解決案>

「D」:解決案を一段具体化したDOを考え、そのKDIを設定し、さらに具体化したTODOに落とし込み、実行する。<アウトプット=DO、KDI、TODO>

「C」:KGI、KPI、KDIを検証し、できなかった要因とできた要因を絞り込む。<アウトプット=達成率、できなかった要因、できた要因>

「A」:検証結果を踏まえ調整案を考え、次のサイクルにつなぐ(または中止する)<アウトプット=調整案>

PDCAを鬼速で回す10個のポイント

1.因数分解で精度の高い仮説を立てる

2.仮説思考、リーン思考で動く

3.常にインパクトの大きい課題、行動から着手する

4.行動のアイデアが湧いたらすぐにタスク化する

5.行動目標も必ず数値化

6.TODOの進捗管理は毎日行う

7.こまめに検証を行う

8.要因分析時は「思い込み」を外す

9.次のサイクルに迅速につなげる

10.小さいPDCAを同時に多く回す

著者の冨田和成さんの経営する会社では、一般的な企業で週1回行うようなチームミーティングを週2回・3日ごとの頻度で行っています。メンバーの行動計画もこのミーティングに合わせて半週ごとで区切ってあり、結果目標だけではなく行動目標もすべて数字で追っています。そしてミーティングでは各自、数値目標が未達であったものについて未達になった要因や課題を共有し、参加者全員で手を差し伸べ、それを次のサイクルに活かしているとのこと。これにより、仕事の進め方で悩んでいるメンバーが1週間立ち止まるという事態は起きない仕組みを実現しています。

また冨田さんご自身も、社会人になってから毎日の振り返りを一度も欠かしたことがないそう。どれだけ遅く帰っても、どれだけ付き合いでお酒を飲んでも、毎晩必ずその日の行動を振り返って紙に書いてきました。そして週末にはほとんど予定を入れず、自室やカフェにこもって振り返りや計画を立てたりすることが習慣になっているという徹底さ。

「PDCA力が高まればタイムマネジメント能力もチームマネジメント能力も問題解決能力もすべて上昇していくのである。この発想の転換さえできれば本書の役目はほぼ終えたと言ってもいいくらいだ。」(P.24)

そんな机上の空論ではない、実践を通じて磨かれたPDCAモデルを味わい尽くしましょう。

【my pick-up】

◎ときに思考のリミッターを外す

私は部下から相談を持ちかけられたときには、このような質問をよくする。「他にできることがあるとしたらどういうことだと思う?」私は「当然あるよね」と言わんばかりのポーカーフェイスを決め込み、待つ。そこでいったん私は手を貸さない。そこで「ないなら別にいいけど」など助け船を出しては意味がない。

◎実行できないケース-タスクレベルまで落とし込まれていない

実行速度を上げたいのであれば上司は部下に対して「これをやれ」で終わらせずに、部下自身で「どうやってやればいいのか」を判断できる能力があるか正しく見極め、そのレベルに合わせてPDCAが軌道に乗るまで丁寧にフォローする必要がある。優先度が高いものを今までやってこなかったのにはそれなりの理由がある。上司としても行動レベルのブレイクダウンまで手助けする必要がある。

◎タイムマネジメントの3大原則

タイムマネジメントといっても方法は3つある。1.捨てる、2.入れかえる、3.圧縮する。あくまでも、この順番で行うことがポイントだ。真っ先に考えるべきは「いま抱えているDOで捨てられるものはないか?」である。それが一番簡単で効果があるからだ。

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2017年8冊目『LIFE SHIFT』

2016-11-13 20:20:36 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

ロンドン・ビジネススクール教授のリンダ・グラットンとアンドリュー・スコットによる、確実にやってくる人生100年時代の戦略論。

国連の推計によれば、2050年までに日本の100歳以上人口は100万人を突破する見込みです。いま、50歳未満の日本人は、100年以上生きる時代、すなわち100年ライフを過ごすつもりでいたほうがいい。

この本では、長寿化の恩恵に目を向け、どうすれば個人や家族、企業、社会全体の得る恩恵を最も大きくできるかを中心に論じています。

・長寿化に備えるためには、人生の締めくくりの時期への準備をするだけでなく、人生全体を設計し直さなくてはならない。

・長寿化を恩恵にするためには、古い働き方と生き方に疑問を投げかけ、実験することをいとわず、生涯を通じて「変身」を続ける覚悟をもたなくてはならない。

・人々が70代後半や80代になっても活力と生産性を失わず、長く働き続けられれば、年金問題や人口減少の弊害はだいぶ和らぐ。

平均寿命がどこまで伸びるのかは議論がありますが、当面はさらに伸びるのは間違いないでしょう。その際、お金といった有形資産からスキルや健康、人間関係といった無形資産へのシフト「教育→仕事→引退」の年齢に応じた3ステージから「エクスプローラー」(1か所に腰を落ち着けるのではなく、身軽に敏捷に動き続ける探検者)、「インディペンデント・プロデューサー」(職を探す人ではなく、自分の職を生み出す人)、「ポートフォリオ・ワーカー」(異なる種類の活動を同時に行う人)といった新たなステージの誕生など、先を見通すのが難しい中での提言・シナリオはなかなか考えさせられます。

日本語版でも400ページに及ぶ骨太の作品。私も読むのに3日かかりました。

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2017年7冊目『できる男の老けない習慣』

2016-11-13 19:58:26 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

仕事ができる男性には、同年代の人と比べてエネルギッシュで若々しい人が多いです。

この本では、その医学的な理由として、精巣でつくられる「テストステロン」と、副腎で作られる「DHEA」という2つの男性ホルモンにあるとしています。

この2つの男性ホルモンは、新しいことに挑戦する、他者と積極的にかかわる、勝敗にこだわる、決断するといった行動と深くかかわっています。

そんな2つの男性ホルモンの分泌を促す男性ならではのアンチエイジング法を、さまざまな生活習慣を例に挙げて紹介します。

運動・食事・睡眠とホルモンの関係から、あまりなじみのない若返りホルモンとも言えるDHEA(デヒドロエピアンドロステロン)の仕組みや、DHEAが作られる副腎の疲労はアンチエイジング最大の敵であることなど、抗加齢医学の専門医が教える男のアンチエイジングの最新版とも言える1冊です。

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2017年6冊目『仕事に追われない仕事術』

2016-11-08 19:38:59 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

原書は英国のビジネスコーチであるマーク・フォスター氏の『Do It Tomorrow and Other Secrets of Time Management』(2006年)。初めての邦訳版『マニャーナの法則』は2007年に刊行されましたが今回、より幅広く活用できるように増補・改訂したものがこの『仕事に追われない仕事術』です。

「マニャーナ」とはスペイン語で「明日」という意味。次の2つの原則こそが「マニャーナの法則」です。

原則1 新しく発生した仕事は「明日やる」を基本にする

原則2 クローズ・リストを使う

マニャーナの法則の根底にあるのは「明日まで待てないほど、緊急な仕事はない」という考え方です。ポジティブに表現すれば「1日に発生する仕事を集めて、必ず次の日にやる」と言い換えられます。つまり、常に1日分の「バッファー・ゾーン」を設ける考え方です。

ステップ1 今日新たに発生した仕事を集めておく

ステップ2 仕事を類別する

ステップ3 類別した方針に従って翌日まとめて処理する

私たちの脳の仕組みを理解したうえでの、従来のタイムマネジメントや仕事術が苦手な人でも実行できるテクニックと言えるでしょう。

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