厳選!ビジネス書 今年の200冊

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2012年51冊目『頭の回転数を上げる45の方法』

2012-04-21 00:02:53 | おすすめビジネス書
頭の回転数を上げる45の方法 頭の回転数を上げる45の方法
価格:¥ 1,470(税込)
発売日:2012-02-16

評価  (4点/5点満点)

頭の回転が速い人は、知識やスキルが高いというよりも、OS(土台)レベルの能力が高い。

本書では、テクニックや知識だけを求めるのではなく、プロセスがあってこそ、それらを活かす運用能力を身につけることができるのだという思いを込めて、そのトレーニングメニューを「守破離」のステージに分けて解説します。

著者の久保憂希也さんと芝本秀徳さんはともに現在、コンサルティング事業を行っていますが、久保さんは税務・会計、芝本さんはソフトウェア開発が、その原点となっています。

以下に書いた「問題」と「課題」の違いや、「判断」と「決断」の違いなど、普段の仕事の中でなんとなく認識しているものの、うまく表現するのが難しい思考の「型」がズバッと記載されていて、かつそれを実践に移すための具体的方法を、各項目で2~3つ取り上げています。

若手だけでなく30歳以降のビジネスマンが読んでも役に立つ、思考の幅を拡げる良書です。

【my pick-up】

◎「ないものねだり」をしない

よく考えてみれば、いまの自分と同じ環境で、自分よりも多くの年収を稼いでいる人がいるはずだ。その人は自分と比べて何か特別なスキルをもっているかというと、案外そうでもなかったりする。

となると、いまの自分に足りないのは「新しいスキルや知識」ではなく、「いま置かれている環境で成果を上げる工夫をすること」なのだ。

◎問題を課題にする

問題は課題に落とし込んではじめて、問題を解決することができる。

「問題」とは、簡単にいえば「困っていること」であり、何とかしたい状況を表している。一方、「課題」は「取り組むべき事柄」ということができる。つまり、問題は「起こっている現象や状況」を指しているのに対し、課題は具体的に解決しなければならない「取り組み」を指している。問題が受動的なのに対し、課題は能動的な意味合いをもっているのだ。

◎前提条件を疑う

判断と決断は違う。決断は不退転の覚悟で行うもので、選択肢や根拠などなくていい。やると決めたらやるものだ。一方、判断とは、すでにある選択肢の中から選ぶ行為。判断のもとになる、要素や根拠を数多く知っていれば、正しい判断はできる(はず)。

選択肢を提示され、単純に「ではA案にしよう」と決めているようでは、それは仕事とすら呼べない。選択肢を疑わずに選択していること自体が思考停止状態なのだ。「選択肢がすべて正しい」という前提条件があってはじめて、その中で選択することが可能になる。

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