厳選!ビジネス書 今年の200冊

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2024年195冊目 『結果を出すチームのリーダーがやっていること』は、マネジメントにボトムアップの要素をいかに組み入れるか

2024-07-01 11:12:03 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

本書で紹介するのは「ビジネスリーダーとして成功するためのコツやノウハウ」です。

 

・現場のメンバーの声を吸い上げ、仕事の進め方にそれらを反映するボトムアップなやり方のほうが、トップダウンの指示をする場合よりメンバーのモチベーションが上がること。

・メンバー一人ひとりに責任を持たせ、役割と権限を与えることで、メンバーは自分で考え、自ら動くようになること。

・多数のチームメンバー全員に指示を出すことをやめ、直接指示をする人数を限定することで、より効率的に組織が動くようになること。

 

「あるべきリーダー」となるには、このようななぞるべき「型」があることに著者が気づいたのは、50歳を超えてからだったとのこと。

トップダウンのマネジメントスタイルにボトムアップの要素も組み入れて、メンバーの一人ひとりに寄り添う方式に変えたことがポイントですね。

 

【my pick-up】

◎「できること」と「やりたいこと」2つの重なる範囲に役割をつくる

「やりたいこと」と「やりたくないこと」の違いは、その本人の能力によって無意識に決まると私は思っています。何かをしようとするとき、私たちは自分自身の能力を瞬時に見極めて、自分にそれを実現する能力があるか、あるいは今はその能力がないけれど将来できる可能性がある場合に、その「できること」を「やりたいこと」にします。逆に、自分はそれを現在も将来も実現できないだろうと判断した場合には、その「できないこと」は興味の対象から無意識に外し、「やりたくないこと」にするのです。そして「やりたいこと」を何度か行って、実際に自分にそれを行う能力があることを確認すると、それが「好きなこと」に変わります。

◎直接指示するメンバーは7人まで

メンバーが多すぎるときにはサブリーダーを立てていました。ただし、逆方向のボトムアップで、現場の声も一番上の私まで上がってくるようには注意していました。各サブリーダーが、リーダーである私に現場の声を躊躇なく伝えられるよう、風通しのよい雰囲気づくり、場づくりにも常に気を配っていました。またサブリーダーを飛ばして、直属ではないメンバーが私に直接、現場からの声を伝えられるようにもしていました。

自分が直接指示をするサブリーダー、つまり直属のメンバーを7人までに限る。また1人のサブリーダーが直接面倒を見る人員も7人までに収めてください。最近は組織は極力フラットにすべきという声もありますが、人数が7人以上のチームはピラミッド型にしなければ、リーダー1人の負荷が大きすぎていずれ回らなくなります。

◎長期の仕事では毎週、状況確認もする

1か月以上などの長期にわたる仕事の場合、アウトプットとなる成果物に納期間近に何か問題が見つかったとしても、1か月も放置していたら、もうどうにもなりません。そのため、週に1回は進捗状況を確認する定例の場を設ける必要があります。メンバーに1週間、仕事を進めてもらえば、必ず何かしらの課題が発生します。その課題を解決できていないと、メンバーはストレスを抱えます。こうした課題や進捗の遅れなどをきっちり把握するために、毎週1回リーダーとメンバー双方がアウトプットを定期的に確認する場を設けるのです。課題があれば早めに手を打ち、少しずつでも着々と業務を進めてください。

◎メンバーとの会議予定を安易に変更しない

「せっかくリーダーと話せると思って準備していたのに、急用で延期された」「先週も中止、今週も中止」といった急なスケジュール変更に関する不満の声が意外なほど多く聞かれます。しかし相手がお客さまやクライアントであっても、上司であっても、「先約があるので調整させてください」とは言えるはずです。「リーダーが自分との約束をどれだけ大事にしているか」は、スケジュールの変更をするかしないかですぐに伝わるのです。気軽にメンバーとの予定を変えることはやめ、きっちりと約束を守ることを心がけてください。

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2024年194冊目 『あなたを疲れから救う 休養学』は、寝すぎず、食べすぎず、適度に体を動かす

2024-07-01 10:54:17 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

この本では、これまで軽視されてきた「疲労」について、科学的な解説を加え、

・人はなぜ疲れるのか

・疲れても無理をして休まずにいると、人間の体はどうなるのか

・どんな休み方をすれば最も効果的に疲れがとれるのか

といった疑問に答えていきます。

 

睡眠時間を長くしたり、ベッドやソファで横になったりしているだけでは、かえって逆効果になることを本書から知りました。

活力を上げる7つの休養モデル(休息・運動・栄養・親交・娯楽・造形/想像・転換)を活用しましょう。

 

【my pick-up】

◎適度な運動をする

休養学では運動を休養の一種とみなします。適度な運動をすることで、より疲労回復が進むからです。運動すると血液の流れがよくなり、細胞の1つひとつにしっかりと酸素と栄養を運ぶことができます。それによって老廃物の除去が促進されたり、リンパの流れがよくなったりするので、疲労感の軽減につながります。具体的にはヨガ、ストレッチ、ウォーキングなどがいいでしょう。入浴も血液の流れを良くさせるという意味では、運動タイプに分類されます。何歳になっても運動をすることで筋肉が育つことはよく知られています。

◎食べすぎない

休養学では「食べないこと」や「食事の量を減らすこと」も重視します。食べすぎないことが体を休めることになると考えるからです。私は「食べない栄養」というものがあると思っています。体の消化器系を休ませたり、老廃物を輩出するデトックスに焦点を当てたリするほうが重要です。「栄養をとる」という足し算の考え方ではなく、いかに栄養摂取を控える機会をつくるかという引き算の考え方をもってほしいと思います。

◎年とともに「眠り足りなくなる」のはしかたない

高齢者には「眠れない」「睡眠が足りない」と訴える人が多いのですが、実際は、睡眠量はそれほど変わりません。おそらく、中途覚醒が多いので、睡眠が足りない感じがするのでしょう。もしかしたら、昼間うとうとして足りない睡眠を補充してしまっているのかもしれません。

◎上手な休養のためには「寝すぎない」

休んでばかりいると体の機能が衰えてきます。つねに適度に動かしていないと、能力がだんだん下がっていきます。入院しているときなどがまさにこの状態にあたります。食事ももってきてもらえるし、場合によってはトイレにすら行かなくてもいい。体の内部で生理的な活動をおこなっているけれども、生活上の活動はほぼ止まっている状態です。ベッドレストの状態が必要以上に長引くと、体の機能はどんどん低下します。実はたった1日、寝て過ごすだけでも、骨格筋という体を動かす筋肉の中の筋タンパクがおよそ0.5~1%減少するというデータがあります。現代人は仕事中はどうしても座っていることが多くなります。自分の体力をなるべく高い位置に保つには、休日は体を動かすことを心がけてください。

◎「休んだときはお互いさま」の精神で

ドイツでは一緒に働いていても「早く帰りたい、会社には可能なかぎりいたくない」という人ばかりでした。限られた時間内に、いかに集中して効率よく仕事をするか、休みをとるためにがんばって仕事を片づけよう・・・と知恵をしぼります。だから生産性が高いのです。誰かが長期休暇をとると、取引先も「担当者が休みだったら仕方がない、じゃあ待つか」とあきらめてくれます。ちょっとした問い合わせ程度なら、回答が数週間後になってもそれほど大きな問題ではないことが多いのではないでしょうか。

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