厳選!ビジネス書 今年の200冊

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2015年190冊目『ビジネスモデル思考』

2015-11-10 08:27:25 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

この本の目的は、閉塞感に覆われた日本の企業で働く方々が、新しい環境の中で提供するにふさわしい価値を発見し、「イノベーション」を自分事として考えることです。

イノベーションを考えるキーワードとして、あえて「ビジネスモデル」という言葉を選んでいます。ここでのビジネスモデルは「思考のレベル」を意味し、これまで営々と行ってきたビジネスを今日の環境という文脈の中で俯瞰し、立ち位置を見直すための個性あるユニットとして理解します。

本書の前半では、現代のビジネスマンが陥っている思考の癖について考えます。後半では、ビジネスモデルのイノベーションに成功した企業の事例を取り上げ解説します。歌舞伎、虎屋、星野リゾート、ドンキホーテ、ABCクッキングスタジオ、ラウンドワン、クボタなどなど。成功事例では、結果そのものよりは、そこに至る経緯や経営者の考え方、成功を可能にした背景(新しい現実)について考察しています。

<ビジネスを俯瞰する7つの問い>

1.今日のビジネスモデルはなぜできたのか

 →「過去の歴史」からビジネスモデルの原点を振り返る

2.顧客の真の欲求とは何か

 →「顧客の側」に立ち、購買の目的を理解する

3.新しい現実とは何なのか

 →「偶然の成功」から「想定外」の見落としている現実に気づく

4.未来の兆候はどこに現れるのか

 →「極地的な市場」にイノベーションの兆候を探索する

5.バルコニーから何が見えるか

 →「クラスターの垣根」を越えて彼方との関わりを考える

6.環境の異なる世界で何ができるのか

 →あえて「異国」に土着化し、現地目線で可能性を検討する

7.社会のどんな課題を解決したいのか

 →社会課題を解決するために、「ビジネスの枠」を越えた協業を模索する

 本書では、「ビジネスモデル」を環境と企業の間を取り持つインターフェースとして捉えます。したがって、ビジネスモデルの内側だけでなくその外側にも注意を払い、内外の関係の中に固有のビジネスモデルの生み出す価値を位置づけます。

‘ビジネスモデル視点’でビジネスを俯瞰すると、これまで仕事をする中では思いつかなかった新しいアイデアに気づくことができますよ。 

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