厳選!ビジネス書 今年の200冊

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2015年189冊目『論理の方法』

2015-11-09 15:11:08 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

小室直樹氏が2003年に刊行した1冊。小室さんは2010年に77歳で死去されましたが、直前は東京工業大学特任教授を務めていました。

この本のポイントはズバリ、「モデルとは本質的なものだけを強調して抜き出し、あとは棄て去る作業だ」ということ。自然科学等だけでなく、社会科学においてもモデルが有効であることを、様々な事例を用いて解説します。

第1章 近代国家の原理と古典派経済学モデル

 経済学のモデルを紹介。労働(によって資源を増やす)という新たなアイデアなど。

第2章 ケインズ経済学モデル

 ケインズ・モデルを紹介。「有効需要の原理」など。

第3章 マクス・ヴェーバーにみる宗教モデル

 一神教モデルを紹介。古代イスラエル、古代ユダヤ教、キリスト教の発生過程など。

第4章 マクス・ヴェーバーにみる資本主義の精神

 資本主義の精神がなければ近代資本主義が発生することはあり得ない。

第5章 丸山真男の日本政治モデル

 超国家主義(国家主義に真善美をくっ付けて中性でなくした)など。

第6章 平泉澄の日本歴史モデル

 予定説(天皇絶対主義)と因果律(善政主義)の動向など。

これらに普段馴染みのないビジネスパーソンにとって、内容的になかなか手強く感じるかもしれません。しかし実際読んでみると、意外と平易な文章で書かれており、大まかなキーワードや流れが理解できれば十分かと思います。

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