今朝も爽やかです。暖かです。自転車で来ると学校に着いた頃には汗ばんでしまいます。本当に11月なのでしょうか。今年は秋の初め頃に一度グッと寒くなり、思えば秋を感じたのはあの時だけであったような気がします。それからはずっと秋であることを忘れそうなお天気が続いていますもの。
聞くところによると、あの時は新潟でも雪が降ったのだそうで、こういう年は暖冬になるのだと古老が言っていたとのことです。古老の言葉は、深いですね。先進的な科学を駆使した「天気予報」よりも信頼性があるような…不届きな気がしてくるのは、私一人ではないでしょう。
さて、昨日は「留学生試験」でした。
みんなは、今日、どんな顔をして学校へ来るのでしょうか。
きっと「6月の試験」の時と同じ。雀の子達のように、
「こうだった」「ああだった」
「これは出た」「あれは出なかった」
「変な人がいた」「こんなことがあった」と、
皆、ピーチクパーチク囂しくさえずることでしょう。けれども、そうは問屋が卸しません。おしゃべりなどできませんぞ。
教室に入るなり、「模擬試験」の時間配分が書かれたホワイトボードを目にすることになります。
「留学生試験」のことは、終わりです。そして、今日は、「日本語能力試験」対策の第一日目ということになります。
先週の金曜日のことでした。
「日曜日は早めに行きなさい。頑張るんだよ。」と励ます教師連を横目で見て、にっこり。
「先生、日曜日で終わりだね」
これはヤバイ。「留学生試験」で、「上がり」と思っていると、こちらはがっくり。思わず、
「はい。留学生試験は、日曜日で終わり。次は日本語能力試験です」
彼女は、直ぐに「大学入試」も待っているのです。もしかしたら、それも、忘れているのではないかしらん。
彼らは、母国でも、これほどの勉強はしたことがなかったのでしょう。だから、「もうすぐ終わるぞ」という、あと二日で味わえるであろう開放感しか想像することができないのです。それもこれもすべては「大学合格のためである」というのに、それをすっかり忘れているのです。みんな、もう本当に脳天気なんだから。
で、「喝!」を入れるためにも、この「模擬試験」は役立ちそうです。
しかしながら、私たちも、夏休み以降は、完全に「留学生試験」に振り回されてしまいました。こういう小規模校では、「留学生試験(日本語)」で、350点を超え、しかも、かなり上の方の点が取れるであろうと思われるような学生が、いつもいるとは限らないのです。彼女の他にも、300点は超えるだろうと思われる学生が三人ほどいましたから、「対策」にしても、かなりしっかりとしたものが必要になったのです。
こういう学生が、いつもいてくれるようだと、こちらとしても、準備のし甲斐があるというものです。が、ことは、そうそううまくいくはずもなく、数年おきというのが現状です。そうなりますと、その間に社会科学系のものは、データが随分違ってきますし、テストの傾向も変わってきます。それに、何よりも、こういうテストに対する教員の「勘」とでもいいましょうか、それが鈍ってくるのです。こういう類のものは、毎年であれば、どんどん研ぎ澄まされていくのですが、数年おきともなりますと、きらりと光り出すのは、「試験直前」という情けなさ。つまり、光り出すまではまでは、「なまくら刀」で、勝負しなければならないのです。
まあ、彼女たちのおかげで、一応「総合試験」にはどう対処すればいいのか、という「こつ」めいたものは掴めましたから、本当に「教師を鍛えるのは学生」であります。
それはそうとして、「日本語能力試験」におきましては、来年から「準二級」が加わり、五段階となるとのこと。そうですよね。「留学生試験」対策をしたあとでは、「一級試験」対策には、どこかしら、リキが入らないのです。内容にしても、問いにしても、随分軽く感じてしまうのです。
これも、「留学生試験」と連動していると考えますと、今の「『一級』レベルの問題」といわれるものが、将来的には「『二級』レベルのもの」と言われることになるのかもしれません。
日々是好日
聞くところによると、あの時は新潟でも雪が降ったのだそうで、こういう年は暖冬になるのだと古老が言っていたとのことです。古老の言葉は、深いですね。先進的な科学を駆使した「天気予報」よりも信頼性があるような…不届きな気がしてくるのは、私一人ではないでしょう。
さて、昨日は「留学生試験」でした。
みんなは、今日、どんな顔をして学校へ来るのでしょうか。
きっと「6月の試験」の時と同じ。雀の子達のように、
「こうだった」「ああだった」
「これは出た」「あれは出なかった」
「変な人がいた」「こんなことがあった」と、
皆、ピーチクパーチク囂しくさえずることでしょう。けれども、そうは問屋が卸しません。おしゃべりなどできませんぞ。
教室に入るなり、「模擬試験」の時間配分が書かれたホワイトボードを目にすることになります。
「留学生試験」のことは、終わりです。そして、今日は、「日本語能力試験」対策の第一日目ということになります。
先週の金曜日のことでした。
「日曜日は早めに行きなさい。頑張るんだよ。」と励ます教師連を横目で見て、にっこり。
「先生、日曜日で終わりだね」
これはヤバイ。「留学生試験」で、「上がり」と思っていると、こちらはがっくり。思わず、
「はい。留学生試験は、日曜日で終わり。次は日本語能力試験です」
彼女は、直ぐに「大学入試」も待っているのです。もしかしたら、それも、忘れているのではないかしらん。
彼らは、母国でも、これほどの勉強はしたことがなかったのでしょう。だから、「もうすぐ終わるぞ」という、あと二日で味わえるであろう開放感しか想像することができないのです。それもこれもすべては「大学合格のためである」というのに、それをすっかり忘れているのです。みんな、もう本当に脳天気なんだから。
で、「喝!」を入れるためにも、この「模擬試験」は役立ちそうです。
しかしながら、私たちも、夏休み以降は、完全に「留学生試験」に振り回されてしまいました。こういう小規模校では、「留学生試験(日本語)」で、350点を超え、しかも、かなり上の方の点が取れるであろうと思われるような学生が、いつもいるとは限らないのです。彼女の他にも、300点は超えるだろうと思われる学生が三人ほどいましたから、「対策」にしても、かなりしっかりとしたものが必要になったのです。
こういう学生が、いつもいてくれるようだと、こちらとしても、準備のし甲斐があるというものです。が、ことは、そうそううまくいくはずもなく、数年おきというのが現状です。そうなりますと、その間に社会科学系のものは、データが随分違ってきますし、テストの傾向も変わってきます。それに、何よりも、こういうテストに対する教員の「勘」とでもいいましょうか、それが鈍ってくるのです。こういう類のものは、毎年であれば、どんどん研ぎ澄まされていくのですが、数年おきともなりますと、きらりと光り出すのは、「試験直前」という情けなさ。つまり、光り出すまではまでは、「なまくら刀」で、勝負しなければならないのです。
まあ、彼女たちのおかげで、一応「総合試験」にはどう対処すればいいのか、という「こつ」めいたものは掴めましたから、本当に「教師を鍛えるのは学生」であります。
それはそうとして、「日本語能力試験」におきましては、来年から「準二級」が加わり、五段階となるとのこと。そうですよね。「留学生試験」対策をしたあとでは、「一級試験」対策には、どこかしら、リキが入らないのです。内容にしても、問いにしても、随分軽く感じてしまうのです。
これも、「留学生試験」と連動していると考えますと、今の「『一級』レベルの問題」といわれるものが、将来的には「『二級』レベルのもの」と言われることになるのかもしれません。
日々是好日