日本語学校からこんにちは ~水野外語学院~

千葉県市川市行徳にある日本語学校のブログです。日々の出来事、行事、感じたことなどを紹介しています。

こういう気候は…、留学生達のみならず、この土地で生まれ育った私たちでも、しんどい…。

2024-06-20 08:12:11 | 日本語学校

晴れ。

暑さにまだ体が慣れていないせいか、疲れが溜まり気味です。こういう気候に慣れていない留学生達は、さぞかし大変でしょうね。以前なら、「ここは、こんなふう」と、土地の古老が語ってくれたでしょうが、今は、その土地の人達ですら、「なんてこった」の気候なのですから、どうしようもない。研究者に尋ねるしかないのでしょうが、その研究者達ですら、おそらくは、だいたいのことしか判らない。また思いも寄らぬようなことが起きる可能性だってある。

ダラダラと移ろいゆく気候であったから、日本人も、ゆっくりと体を慣らすこともできていたのに、今はそれも無理。長寿大国と言われていたのも、ダラダラの中にいられたから。これからはそうもいかないでしょうね。

病気になる前に、休むのが「正解」。無理をしないのが「正解」。いずれ、日本人も頑張りが効かなくなってしまうでしょう…もう、そうなっているかな。ノンベンダラリと生きるというのが、正しい生き方なんだなんて言われるようになるかもしれません。

人は、生まれ育った土地に順応しながら生きてきたわけで、私なんぞも、「30度????ガーン」の時代から、もはや「三十度??楽勝じゃん」の世界に投げ込まれ、どうにもこうにもならなくなっています。

子供の頃など、打ち水で、涼しさを感じられたものでしたが、今は多分、それこそ焼け石に水。…この言葉も死語になるでしょうね。

さて、学校です。

一昨日はうまくいった「読解」の授業でしたが、昨日はまた「あ~あ」となってしまいました。「読解問題」として出されてくる文章は、本当に難物。かなり背景を説明をしなければ、なぜそんなことを文章にしているのかが、まず、判らない。説明しても、「それが、どうして?なんなんだ?」となる。問題意識を持ったことがないことには、人はどうもイメージすら抱けないようで、ちんぷんかんという表情で私を見ている。下手をすると、ちょっと(二,三行)文章を見ただけで、諦めるというか、匙を投げてしまっている。何が何だ???

「問い」自体はわかりやすいし(しかも、四択のうち、二択は明らかに違うのです)、「これだよ、これだよ」と言ってくれんばかりなのですが、読んでも、「何を言っているのかがわからん」という人にとっては、「問い」が簡単であろうがあるまいが、全く関係なし。

それが、時事問題のみならず、人の人との関係を扱っているモノであってもそう。また、そういう人間の機微に触れたモノなぞ「読んだことがない。感じたことがない、考えたことがない」であれば、一体全体、なんなのだというのも、当然なのでしょう。おそらく「そんなことを感じたり、考えたりする」変な文章で、一括りできるであろう内容を、ながながと読まなくてはならないわけですから、それは嫌気が差してくるのもわかる。となると、ちょっと見ただけで、「わからん…(だから)、見るだけ無駄」と思ってしまうのでしょうね。

だいたい、そんな文章を読まされ、考えさせられるなんて、とんでもない…。とはいえ、留学生達の在留期間は決まっています。そうでなければ、彼らが好む筋のものを聞かせたり、それから読ませたりして、日本語の上達を図っていくこともできるのでしょうが、いかんせん、時間に限りがある。楽しく勉強というのは、無理な話。能力試験の結果に、専門学校や大学の合否がかかっている。

しかしながら、「判らないことは判らない」というのも、…わかる。絵を描いて、図を書いてといった説明も、それがなかなかできないものもある。

昨日は、三つとも、そういう文章でした。「漢字」を練習しなさいと言えば、素直に練習してくれるし、「覚えなさい」と言えば、素直に努力してくれる人達なのですが、読んで考えるという作業が、どうも「苦手」…だという人が多い。そういうクラスで、この手の「読解」の授業を、どうやってやっていったらいいのか、そして、まずはその入り口ですね。それを、どうやってこじ開けたらいいのか…わからないという時も少なくはないのです。

日々是好日

コメント
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