ぐうたら里山記

兵庫の西の端でただのほんと田舎暮らしをしています。ぐうたらです。のん兵衛です。

過疎の問題・・・

2014年07月14日 18時15分51秒 | 田舎暮らし
過疎の問題は人口問題、
人さえ集まれば田舎は活性化する
・・・と今まで思ってきた。
でもはたしてそうだろうか?
日本の人口はこれからも減少していく。
それなのに人を増やそうという動きそのものが時代に逆行しているのではないだろうか?
これからは人が少なくなってもやっていけるような、そんな仕組みを考えないといけないのではないだろうか?
・・・と、最近そう思うようになった。

イベントをして人を集めてもそれで田舎が活性化するのだろうか?
補助金を使い、人の無償奉仕を当てにしてたくさん人を集めても、
主催者の自己満足とスタッフの疲労を残して、
イベントの翌日からはまた元の寂しい田舎に戻るだけ。
あちこちで似たようなイベントをしては客の奪い合いをする。
それで活性化するだろうか?

田舎に移住者を増やしても、田舎暮らし希望者の奪い合いをしているだけ。
他の田舎を寂れさせてるだけじゃないか?

今まで自分でもいろいろイベントをしてきたけど、それが何になったのか今では疑問だ。
イベントに参加した人で、なん人か田舎暮らしを始めた人はいたけど、
それが田舎の活性化にさほど貢献したとも思えない。
もっともこちらでやったイベントは最初から補助金なんか当てにしなかった、これが唯一の救いだけど・・・

そもそも過疎が悪いことだろうか?
フランスの農家の1戸あたりの耕作面積は日本の10倍、アメリカは日本の100倍という。
これは別の見方をしたら、フランスの田舎は日本の10倍過疎、アメリカは100倍過疎と言うことになる。
日本の田舎は人が多すぎるのだ。
政府が進めている強い農業をやるには、少なくともフランス並にするには田舎は今の10倍過疎にならないといけない。
田舎を活性化させるにはさらに過疎化を進めなければいけない・・・という今までとまったく逆の発想が必要になってくる。

もっとも日本の農地はアメリカやフランスと違い大規模農業に適した平地が少なく中山間地が多い。
ではその中山間地をどうしたら良いのか?
税金を使ってこのまま維持したら良いのか?
それは今までもやってきた。
それで田舎は活性化したか。
税金の無駄遣いでしかなかった。

それで補助金は必要ない。
それで里山がつぶれるならばつぶれても良い。
実は日本の里山の9割はつぶれても良いと思っている。
そして補助金や人の無償奉仕を当てにしないで自分たちだけで再生しようという里山だけが生き残ればいい。
「他所者が勝手なことするな」、とか、「郷に入りいては郷に従え」、とか言って他所者を排除する。
これは大いに結構!
ただし、この後にひと言「自分たちの村は自分たちだけで再生する」という言葉があったなら・・・
ところが実際は最後に出る言葉は「もっと補助金をよこせ!」
そんな里山はつぶれてもいい!!

昔の人が汗を流して作った里山が死んでいくのは忍びない・・・という人も多いけど、その気持ちもわからないではないけど、
でもそれは昔、それだけの必要性があったからこそできたこと。
必要なくなったら自然にお返ししたらいい。
里山の自然は人工的な自然だ。
今の宅地造成地のように、自然を破壊してできたものだ。
必要なくなったら自然にお返ししたら良いじゃないか。

日本は自然豊かなところだろうか?
そんなことはない。
東京から鹿児島まで新幹線に乗ったらいい。
そして窓から景色をじっと眺めたらいい。
窓から見えるのは、家、田畑、果樹園、鉄道、道路、送電線、ゴルフ場、港、防波堤・・・
いったい本当の自然がどこにあるか?
日本の自然がいかにずたずたに破壊されているかわかるだろう。
過疎化が進む、里山が消える・・・これは自然豊かな日本が蘇ることでもある。
人口が減った分自然が蘇ればよい。

そう考えると田舎暮らししたい人をわざわざ税金を使って呼び寄せることもない。
本当に田舎暮らしをしたいのなら、里山で似非田舎暮らしをするのでなく、森の中の暮らし、本当の自然の中で田舎暮らしを自己責任ですれば良い。

こうして田舎の過疎化をすすめると共に地方の中核都市の活性化の方を進めたらいい。
学校や農協などの統廃合が進められているように郵便局もどんどん統廃合を進めればいい。
そしてコミュニティーバスをもっと整備して中核都市へもっと人が集まるようにすればいい。

そして里山は・・・一部の里山だけ生き残ればいい。
今住んでいる里山を生き残らせたいと思うなら、補助金など当てにせず、人の無償奉なども当てにせず、
まず自分で出来ることからはじめればいい。
「木を植えた男」の本のように、荒れ果てた過疎の地にひたすら木を植えていく。
すると緑が蘇り、鳥や動物たちがやってきて、そして村を捨てた人たちが帰ってきた。
あの本のように、無理をせず、まず自分のできることを、楽しみながらやったらいい。
コメント (5)
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