五代

たまたま間違って買った「五代」を呑んでいる。
間違って・・・というのは、いつもは１０００円くらいの安い焼酎を呑んでるのに、
「五代」は１６００円代。
まさに高級品（？）！！だから。

しかし・・・間違って・・・というより、騙されて・・・と言うほうが正解だろう。
「五代」の１升入りのパックの前には８００円台の表示があった。
「えっ？」と怪訝に思いつつも、周りに「五代」の４合瓶はなく１升入りのパックしかない。
これじゃ誰だって「五代」の１升入りのパックが８００円台だと思うだろう。
というわけで、半信半疑ながらレジーに行くと１６００円代！
でもいまさら、やめるのもなんだし・・・
と不満たらたら、そ知らぬふりをして払った。
この店はときどきこんな汚い手を使う。
汚い手・・・というか、酒のことがろくにわかっていないバイトの学生の単純ミスなのだろうけど、
でもこちらとしては騙されたとしか思えない。
まあそれなりの酒を日ごろ呑んでたらこんなことで騙されること無いのだけど、
こちらは焼酎は安酒専門。
酔うためだけの酒と割り切って、もっぱら１０００円台の酒ばかり呑んでいる。
というわけで騙されて「五代」を買って「五代」を呑んでいる。

でも呑んでたら、「まっ、いいか！」という気になってくる。
うんうん、確かに美味い。それだけの価値はある！
昔は芋焼酎はどうにもにがて、芋焼酎定番の「薩摩白波」が嫌いだった。
臭いが嫌だった、変な甘みが嫌だった。
でも最近は芋焼酎にもそれほど抵抗感はない。
まあ、呑めさえしたらなんでもいい！と言うこともあるのだけど・・・
でも「五代」は芋焼酎特有のにおいも気にならない。
甘みも程よい。
とても飲みやすい。
というわけで、いつもにましてすすむ。
でも・・・これって？
持論の「高級種保存の法則」に違反しているのでは・・・？
安い酒はがぶがぶ呑む、高い酒はちびりちびり呑む。
それで酒代は変わらない。
この普遍の法則が、今崩れそうになっている。
「五代」は美味いのでぐいぐい進んでいる。
うむ、いかん！

しかし、しかし・・・
我が家にはもっと高級酒がある。
「１００年の孤独」
４合瓶で８０００円位する。
さすがにここまで来るとがぶ飲みするわけには行かない。
手を洗い身を清め、３拝３拍、ははぁ～、と土下座して、
おもむろに手製のぐいぐい呑みにちょっとだけ注いで、
周りを恐る恐る見回して、
こんな贅沢していいのだろうか？と世間様に申し訳なく思い、悩みつつ、
それでも優越感に浸りつつ、
恐る恐るいただく・・・
「１００年の孤独」については「高級種保存の法則」は成り立っている。