ぐうたら里山記

兵庫の西の端でただのほんと田舎暮らしをしています。ぐうたらです。のん兵衛です。

五人娘

2011年01月06日 05時42分18秒 | 酒の話
里子たちも帰りもとの静けさに戻った。
仕事も始めてようやく1年が始まった。

1日と2日はどこにも出かけないでもっぱら呑んですごすという理想的な正月を送った。
酒は寺田本家の「(自然酒)五人娘」。
千葉の酒。
千葉というとすぐに醤油が連想されて日本酒というイメージはぜんぜん無かった。
でも呑んでみるとこれがいける!
麹の香りがいっぱいして、これぞ本来の日本酒という感じ。
無濾過ということでほんのり琥珀色。
さらり系の辛口の酒だ。
日本酒度+4
精米歩合70%
こんな酒ならいくらでも呑める。
やっぱり正月は日本酒だね。

でも悲しいことに日本酒離れが進んでいる。
村の行事でもみんなビールばかりで日本酒を呑む人がほんと少なくなった。
米を作っている人間がどうして日本酒を呑まないでビールを飲むのか。
消費者に「もっと米を食べよう!」という前に、あんたたちに「もっと日本酒を呑もう!」といいたい。

もっとも、確かに「何じゃこりゃ?」というひどい日本酒も多い。
それで生産者にも言いたい。
たとえ安酒であってももっとプライドをもって作ったらどないやねん!
だから日本酒離れが進むんだよ。
ワインだったら安酒だってそれなりに呑める。
ところが日本酒の安酒と来たら、まったく飲めたもんじゃない! 
・・・なんて言いながらそれでも呑むけどね。

ともあれ「五人娘」
「・・・大吟醸」なんていう気取って、びびって、けちけち呑む酒ではなく、酒好きの人間が集まって気楽に楽しんで呑む酒。
こんな酒を飲むとなんかほっとする。

ところで「五人娘」というネーミングはいったいどういうわけだろう?
寺田本家のホームページをぱらぱらと見た限りではネーミングの由来は書いてなかった。
案外、なんという名前にしようかなぁと思っていたら、目の前に5人の娘がいたので、酔っ払ってたこともあり面倒になって、「五人娘」ということにしたという単純な理由かもしれない。
あるいは目の前に腹を空かせた五人の娘がいたので、どうかこの子達に飯を、というとっても切実な気持ちで「五人娘」ということにしたのかもしれない。
またあるいは従業員を雇う金が無かったので嫌がる娘たちを働かせて、お小遣いのかわりに、せめて名前だけでもと「五人娘」にして娘たちをなだめたのかもしれない。
・・・なんてことを勝手に考えながら飲むとさらに「五人娘」がしみじみと味わい深い酒に思えてくる。


コメント (7)
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