ぐうたら里山記

兵庫の西の端でただのほんと田舎暮らしをしています。ぐうたらです。のん兵衛です。

チキンラーメン

2007年01月16日 09時50分38秒 | 雑感
ときたま、無性に日清のチキンラーメンを食べたくなることがある。
これこそインスタントラーメンの原点であり、そして今でもインスタントラーメンの王道を歩んでいるからだ。

昔からその袋のデザインはほとんど変わっていない。
袋を開けると中にはスープの袋も薬味の袋もない。
ただ油で揚げた麺があるだけだ。
そして麺を取り出してどんぶりに入れてよくたぎったお湯を注ぐ。
このとき気をつけないといけないのは、必ずどんぶりの上で袋を開けないといけないということだ。
そうしないと麺のくずが机に飛び散りものすごく損した気分になるからだ。
そしてお湯を注ぐと歴史の重みとインスタントラーメンの軽味が軽薄な香りを伴って漂ってくる。
この手軽さこの軽薄さがいい!
この香りこそ学生時代の香りだ、昭和そのものだ。

日清のチキンラーメンには何を足してもいけない、何を引いてもいけない。
ネギなどを入れるのは邪道だ。それは歴史への冒涜だ。
ただ卵だけは許される。卵を1個入れるだけでかなりの贅沢感を味わえるし、料理をしたというささやかな満足感を得られる。
とはいえ、最近のチキンラーメンは卵をのせやすいように麺にくぼみができている。これは余計なお世話というものだ。
卵を入れない正統的な食べ方をしようとするとやけにくぼみが気になり、むなしさだけが残るからだ。

インスタントラーメンは手軽にできないといけない。安くないといけない。
その点同じ日清のカップヌードルもまたチキンラーメンと同じくインスタントラーメン界の双璧といえるものだけど、
確かにその手軽さはチキンラーメンを凌駕しているとはいえ、まだチキンラーメンの域に達していない。何よりも高いのがいけない。
高級感がいけない。

さて、こうしてお湯を入れてしばらくすると、もうラーメンが出来上がっている。
きっちり3分間待つ必要はない。時間は適当でいい。すこしくらい固いところが残っていてもかまわない。
お湯の量だって適当でいい。ただ多めに入れたほうが量が増えて得した気分になる。もちろん入れすぎると薄くなるのでそこは十分注意する必要がある。
ここら辺の湯加減は経験がものをいう。

そして食べ終わると、そう、悲しいほどあっという間に食べ終わると、ちょっぴりの満足感とそれ以上の物足りなさが残る。
昭和の味、あの味の素の味を口の中に残して・・・。

先日このチキンラーメンの開拓者、日清食品の創業者がなくなった。
日清のチキンラーメンこそ日本が世界に誇る最大の発明品ではなかったかと今では思う。
コメント (2)
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