イレグイ号クロニクル Ⅱ

魚釣りの記録と読書の記録を綴ります。

早なれ寿司

2011年06月08日 | Weblog
おととい釣ったサバが寿司になった。
“アセ”という笹でサバの切り身が乗った酢飯を包んでギュッと押したものだ。
和歌山市のラーメン屋(市内では中華そば屋という)さんには必ず置いている寿司だ。ラーメン屋さんはさすがに紙やビニールで包んでいるが、本物はこの“アセ”で包まれている。
バッテラともちょっと違う。
そもそもの原型は、「なれ寿司」といって、ご飯に塩サバを乗せて塩水を打ってご飯を発酵させたものだ。かなり成熟すると「本なれ寿司」となる。
滋賀県の「ふな寿司」と並んで寿司の原型になったものと言われている。

我が家でこの寿司を押すための枠は僕の祖父が作ったものだ。亡くなって30年以上がたつのでこの枠はそれ以上の年齢だ。箪笥職人でかつ漁師もしていたというこの人はものすごく器用な人だったようで、今でも全然狂いがなく寿司を作れる。
その血の濃さも1/4に薄まると釣りの腕も手先の器用さも1/40くらいになってしまうのだ。


和歌山県人以外の方に告ぐ。
和歌山に来て一度この寿司を食すべし。中華そばとゆで卵とこの寿司を食すのが和歌山のラーメンの食べ方なのだ。

ただし、本なれ寿司は慣れないと食べれらないよ。アセが茶色くなるほど腐った寿司はこの上なく美味しいんだが・・・。
コメント (3)
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