イレグイ号クロニクル Ⅱ

魚釣りの記録と読書の記録を綴ります。

「うまい日本酒はどこにある?」読了

2011年06月23日 | Weblog
増田晶文 「うまい日本酒はどこにある?」読了

日本酒は不味くなった。僕も昔聞いたことがある。というか、「美味しんぼ」で結構けなされていたのを覚えていているが、添加物が山盛り入っていて、そんなものは酒ではないというような趣旨だったと思う。
三増酒というのがその元凶だったそうで、普通のお酒にアルコールやなんやかやを入れて3倍に増やしたものだからものすごく味がわるかったらしい。
今、家で呑んでいる日本酒を見てみたら、まさにその“三増酒”だった。清酒にアルコールと糖類が入っている。でも、けっこう美味しいのだ。もちろん、僕自身に味覚がないのもあるがなかなかのものだと思う。3リットルで1000円。中野酒造万歳だ。
会社で社員向けに売っている1.8リットル1000円という純米酒を買ってよく呑んだが、それよりよほど美味しい。もっとも、こんな純米酒というのは米をペースト状にして発酵させて効率を上げているようで、どっちもどっちだ。

要は、自分が美味しいと思えばいいんだろうな。

しかし、この話、いかにも日本人らしい。
安ければいい。体裁がそこそこならそれでいい。というのがまる出しだ。
特に、お酒の文化は確かに冒涜されていると思う。ビールもどきの発泡酒にペットボトルに入ったワインにこの本に出てくる日本酒の話。
まず、ドイツでは発泡酒を作ることはなだろうし、ボージョレヌーボーをペットボトルに入れて輸入した日本人をフランス人は笑ったらしい。もう、今年からはペットボトルに入れるとボージョレヌーボーという名前は使わせてくれないらしい。国がそんなアホな物作りを許さないというのだから筋が一本通っている。

そんなことをいいながら紙パックの日本酒やペットボトルに入ったボージョレを980円でしか買えない自分を哀れんでいるのである。
コメント (3)
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