鈍想愚感

何にでも興味を持つ一介の市井人。40年間をサラリーマンとして過ごしてきた経験を元に身の回りの出来事を勝手気ままに切る

続トリノオリンピック三態

2006-02-21 | Weblog
 トリノオリンピックは相変わらず日本人選手の不振が続いている。NHKで毎日「特報トリノ」が放映されているが、初めは勢いのあったアナウンサーの表情が段段元気がなくなってきており、新聞・週刊誌にも不振の理由といった記事が続々と掲載され始めている。原田選手のボンミスが祟っているようで、マスコミのなかには今後はオリンピック選手は自費で行くべきだ、との声すら出ている。頼みの男子ジャンプ団体も6位に終わった。カーリングもいいところ4位で、最後の女子フィギアスケートも浅田真央選手の不出場を責められるような結果になりそうだ。
・冬季オリンピック不振の最大の理由は堤義明西武グループ総帥の失脚にある、との説がある。なるほど従来、アイスホッケーはじめ冬季オリンピック種目のなかで西武グループの活躍があった。確か女子フィギアスケートの荒川静香選手は西武系のプリンスホテル所属である。堤義明氏は日本体育協会の会長か、副会長でこの世界のドンであるとともに選手の育成、スポーツの振興に力を尽くしてきた。いわば、スポンサー的役割を果たしてきた。コクドは会社としては税金を一銭も払わずにグループの西武鉄道株式の不正記述事件で退陣を余儀なくさせられたが、一方ではスポーツの面では投資をしてオリンピック選手を育てることもしてきた。そのお金がきれいなものなだったのか、そのねらいがどこにあったのか、そのことがいい事だったのかの議論はあろうが、アマスポーツ界が企業なり、お金のある人に頼って成り立っているのは事実で、支えを失った世界が崩壊していくのは明らかである。
・NHKの「特報トリノ」を見ていていつも思うのはトリノとの時差8時間で、選手の地元市町村、もしくは出身企業で家族、関係者が集まって旗を振って、実況中継している姿が放映されているのはやらせ以外の何物でもない。百インチや2百インチの大型スクリーンが珍しかった時代ならともかく、いまや大型画面などどこにでもあるし、応援するなら何もみんなで集まらなくても、自宅でマイペースでしたい、という人も多いのではなかろうか。それに金メタルをとったりしたのなら、そういう風景もテレビで流すのもニュース価値があるといえるが、メタルも入賞もなく単に出場しただけのものを応援しているのを中継ななか見たくもない。ついでにいえば、入賞ごときで、選手をトリノのスタジオに呼んで喜びの声とか聞くのは止めてもらいたい。懺悔会見であるまいし、見ていられない。
・スピードスケート男子千メートルで米国のジャニー・デービス選手が優勝、冬季五輪の個人種目で初めて黒人選手が金メタルを獲得した。夏のオリンピック陸上はもはや白人選手のメタリストのが珍しいくらいになってきているが、いずれ冬季オリンピックも黒人選手に席巻される時がやってくることだろう。もともと運動能力は黒人選手のがあり、ヨーイドンで競争すれば、確実に黒人選手のが上にくる。冬季5輪の種目はいずれも練習にお金がかかるので、これまで黒人選手がでてこなかっただけのことだ。テニスのも黒人選手は登場しているし、いずれ水泳、スキーにも登場しよう。かつて「クールランニング」というアフリカの黒人がボブスレー競技に挑戦して、オリンピックに出場する映画を観たことがある。映画の世界の話でなく現実になってきたようだ。  
コメント
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