鈍想愚感

何にでも興味を持つ一介の市井人。40年間をサラリーマンとして過ごしてきた経験を元に身の回りの出来事を勝手気ままに切る

恵みの?雨

2006-02-02 | Weblog
 昨日は東京は珍しく一日雨だった。事前の天気予報では夕方にはあげる、とされていたが、夜になっても結構強い雨が降り続いた。今年になってから、雨らしい雨がなかったので、雨を必要とする農業関係者にとっては恵みの雨となったかもしれないが、思わぬ雨に思わぬ影響を受けた向きもあったようだ。
 まず、昼は前から約束していた新年のランチ会、生憎の雨となったものの、約束通り南北線の麻布十番駅で待ち合わせ、評判の蕎麦屋「永坂更科布屋太兵衛」へ直行した。電話で「お昼の予約はできますか」と聞いたら、にべもなく断られた。老舗によくあることだ。となると、並ぶしかない。前によく入り口で並んでいるのを見かけたので、その覚悟で行くと、なんとまだ余裕たっぷりで、窓際のいい席がすんなりと取れた。旧正月だからビールでも飲もうか、とも思ったが、体調がよくないので止めて、早速、天ぶらそばを注文した。大きめの海老の天ぷらが皿に乗り、温かいそばがお膳に乗せられて、出てきた。さすが、老舗のそばといった感じで美味しかった。出る時もそんなに混んでいる感じはなかった。その足で、近くの喫茶店に行くと、いつもいっぱいなのにここもすんなり4人席が取れた。そういえば、往来もどことなく人影が少ない。雨のせいだ。
 夜は忘年会のはずだったのが、新年会にずれたTさんと、自由ケ丘で待ち合わせをして、前に行ったことのあるイタリアンレストランへしのふる雨の中、傘をさして歩いた。
場所がうろ覚えだったので、あちこち歩き回って、やっと着いたら、店内の客は一人もいなくて、買い切りの状態。それでも端っこに席を取り、飲み物と前菜、スパゲッティを注文して、歓談していても後の客は入ってこなかった。たまたま、予約が一つもなかったのか、キャンセルされたのか、わからないが、帰る時まで買い切り状態は続いた。見送りに出てきたウエイトレスに「これから客も来るでしょう」と言ったら。「もう9時で閉店です」と苦笑された。このイタリアンレストラン、味もよく、前に来た時はいっぱい客は入っていたので、全く雨のせいであり、まさに商売上がったり、の態だった。駅への帰り、自由ケ丘の街は人通りも少なく、駅の前には客寄せのチラシを配る人がやたら多かった。多少、小止みになった時を見計らって、なんとか売り上げを取り戻そう、と必死の姿でもあった。
 つくづく客商売の難かしさを痛感させられる。昔から「テキヤ殺すにゃ、刃物は要らぬ、雨の三日も降りやあいい」という。特に冬場の雨は寒さも加わるので、出歩きは控えられてしまう。科学的なマーケティングも天気だけは不測の事態、と諦めるしかないのだろう。
 東京冬景色二態でした。
コメント
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