鈍想愚感

何にでも興味を持つ一介の市井人。40年間をサラリーマンとして過ごしてきた経験を元に身の回りの出来事を勝手気ままに切る

禁煙タクシーなるもの

2006-02-08 | Weblog
 知人が東京・虎ノ門病院に入院したので、お見舞いに行った。受付で名前と時間、見舞い先を記入するだけですっと病棟に入れる、ただ、病室には入院患者の名札は一切なく、予め病室を知ってないと訪問できない仕組みのようだ。待合室で病状などを聞いていて、ふと目の前にある会報誌「とらのもん」を手にとって見てみると、呼吸器センター内科部長、吉村邦彦の名で「禁煙タクシーを導入いたしました」と書いてある。病院に禁煙タクシーって何だろう、と思って読んで見て、なるほどと納得がいった。
 同誌によると、虎ノ門病院が今年1月から患者サービスの一環として、院内に乗り入れ、もしくは正面玄関に客待ちするタクシーとして禁煙車のみ許可することにしたのだ、という。医療機関としては全国で3番目、首都圏では初めての試み、ともいう。禁煙タクシーとはドライバーが喫煙しないのはもちろんこれまで車内で一度も喫煙されてない車のことで、04年7月に東京の大森交通が初めて導入し、徐徐に広がりつつある。患者の場合、高齢者であったり、心肺の病気など健康面の問題を持っている人が多く、されだけ禁煙タクシーに対するニーズが強い、との判断から、導入に踏み切った、ともいう。
 これまでも夏になると、冷房タクシーでは禁煙と貼り紙をしたタクシーをよく見かけたものだが、冷房云々に関係なく禁煙タクシーがここまで普及しているとは思いもよらなかった。そういえば、待合室には灰皿も置いてなくて、院内は完全禁煙であった。新幹線に乗って車両移動する際に喫煙車両に入ると、煙草の煙にうんざりする。喫煙者ですら、禁煙車に乗り、煙草を吸う時には喫煙車両へ行く、という。そういえば、当社も昨年末に新しいビルに引越しをし、ビル内は全面禁煙となり、1階と8階に喫煙ルームが設けられ、そこでしか喫煙できないことになった。喫煙者の肩身はどんどん狭くなっている。
 それだけでなく、喫煙による環境被害をいかに食い止めるか、に論点は移ってきている。医療機関も単に医療を施してさえいればいい、時代ではなくなったようだ。患者を取り巻く環境を整備し、少しでも健康につながることに目を配り、気を配らなければならなくなったようだ。
 21世紀に入り、セキュリティと環境、それに健康に対し、目配りし、配慮することはあらゆる人にとって必要なことになってきたことを改めて痛感した次第である。
コメント
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