鈍想愚感

何にでも興味を持つ一介の市井人。40年間をサラリーマンとして過ごしてきた経験を元に身の回りの出来事を勝手気ままに切る

身代わりとなった永田議員

2006-02-24 | Weblog
 民主党の永田寿康議員がライブドアメール問題の責任をとって辞意を表明し、同議員の進退を鳩山由紀夫幹事長に一任され、しばらく休養することになった。どうもこの問題に最初に火をつけたのは鳩山幹事長であり、そのお先棒を担いで衆院予算委員会で爆弾発言をし、結局メールの信憑性がわからないまま、身を引いたわけで、鳩山幹事長の身代わりとなって集中砲火を浴び、自爆した、というのが真相のようだ折角、小泉首相を耐震偽装、ライブドア、防衛施設庁の談合、靖国参拝の四点セットに加え、このメール問題で失脚寸前まで追い詰めた、と思ったのに、小泉首相はまたまたリングの中央に戻ってしまった。永田議員の責は重い。
 そもそも最初から、ホリエモンのメールとしては疑わしいところが多かった。聞けば、曰くのある輩がこのメールのコピーをもって国会周辺に片っ端から見せて回っていたようだ。もちろん、自民党筋にもいっており、予算委員会で永田議員が暴露する前から「ガセネタ」と判断されていた。そんな情報に簡単に乗っかって貴重な衆院予算委員会の議論を空転させた永田議員の罪は重い。日頃、国会議員に持ち込まれる情報はいっぱいある。それを精査して真偽のほどを確かめたうえで、国会で明らかにされるべきで、調査の基本すらわかってない。東大を出て、大蔵省かの役人を経験したうえで、国会議員になったと聞いているので、物事を追及するのに必要な基本的な手順は判っているものと思っていたのに、それすらなかったとはお粗末極まりない。
 たとえ、親分(?)の鳩山幹事長の身代わりに自ら、もしくは言われてなったとしても、基本的なことは押さえてから、事に臨むべきだったろう。国会議員のレベルなんてこんなものだ、と思われてしまうことが怖い。鳩山幹事長はかねて公式の場でホリエモンと自民党の国会議員の癒着を指摘しており、なんらかの証拠なり、事実を突きつけなければならない状況にあった。そこへ、持ち込まれたのが疑惑のメールで、おいそれと乗る方も乗る方だ。前原党首も党首討論で「確証がある」と言って小泉首相に迫ったのだから、ほぼ同罪だ。民主党もこれでは先が思いやられる。
 国民は小泉劇場の下手な芝居にうんざりしていたのに、それを下回る演技の下手な永田劇場をみせられては小泉劇場の幕を早く下ろしたいのに、下ろせない。下手な小泉劇場をまだ、見せられるのか、と思うとうんざりだ。かつての読売ジャイアンツが相手のエラーで得点を重ね、やすやすと勝ってしまった試合展開のようだ。民主党がこの劣勢をどう挽回するのか、前原党首よ。死に者狂いで奮闘を望みたい。
コメント
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