鈍想愚感

何にでも興味を持つ一介の市井人。40年間をサラリーマンとして過ごしてきた経験を元に身の回りの出来事を勝手気ままに切る

9回裏二死満塁の大飛球

2006-02-09 | Weblog
 秋篠宮紀子さまご懐妊の兆候が発表となり、世はすっかりお祝いムードに包まれている。このところ靖国問題に耐震偽装、ホリエモン・ショック、防衛施設庁の談合問題、さらには埒いかぬ日朝間協議でまさに四面楚歌状態に陥りつつあった小泉首相に覆いかぶさっていた暗雲を一挙に取り払った感がある。しかもこれも小泉首相の命取りになりかねないと見られていた皇室典範改正も昨日、小泉首相が「慎重に判断する」と発言し、今国会成立を見送る身通し、となってきた。もうひとつ、皇太子ご成婚以来、すっかり皇太子妃雅子さまの影に隠れて、スポットライトのあたることのなかった秋篠宮紀子さまにとっても起死回生の大飛球であるのは間違いない。果たして逆転のホームランとなるのか、ファールとなるのか、だれにもわからないが大観衆を沸かしたのは事実で、知恵者がいればいるものだ。
 もともと皇室典範改正問題は皇太子のお子さま愛子さまが誕生し、雅子さまに次のお子さま誕生の見通しがないことから起きてきた。秋篠宮の出来があまり芳しくないこともあって、にわかに議論が沸騰し、女性、もしくは女系にも皇位継承を認めよう、との動きとなってきた。それが、今回の紀子さまご懐妊の兆候で一挙に吹き飛びそうな感じになってきた。
 ご懐妊の兆候は秋篠宮に伝えられるより早くマスコミに伝わり、号外まで出る異例の報道ぶり、となった。男子誕生となれば、皇位継承順位は皇太子、秋篠宮、に次いで3番目になる、といまにも誕生せんか、とばかりの熱気ですらある。紀子さも一躍時の人となり、逆に皇太子妃雅子さまとの形勢は逆転してしまった。
 だが、待ってほしい。秋篠宮の次女である佳子さまが懐妊、誕生した時には少なくともこんなには大騒ぎした記憶はない。皇太子のお子さま愛子さまが生まれたことが発端といえば、そyだが、それにしても今回の騒ぎ方は尋常ではない。出来の芳しくない秋篠宮のお子さまの出来も同じではなかろうか。基本は変わっていないのである。
 とはいえ、赤ちゃんが誕生するということは皇族であろうがなかろうが、明るい、おめでたい話である。不謹慎なことかもしれないが、仮に数カ月経ってから、「実は流産しました」と発表されても話題を提供した事実は残るし、だれも害を受ける人はいない。トリノオリンピック開幕まであと数日というこの絶好のタイミングで放たれた9回裏二死満塁2ストライク3ホールで放たれた大飛球がどうなるのか、だれもわからないが、知恵者「してやったり」とほくそ笑んでいるに違いない。
 そのせいか、昨8日の東証株価の日経平均は今年3番目の下げ、前日比448円31銭安の16272円68銭で引けた。米国の大幅安の影響と言われているが、案外ご懐妊の兆候の空騒ぎ(?)を見越してのことかもしれない。
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