吉村青春ブログ『津屋崎センゲン』

“A Quaint Town(古風な趣のある町)・ Tsuyazaki-sengen”の良かとこ情報を発信します。

2012年5月3日/〈貝寄せの浜・「貝寄せ館」物語〉021:「せり乃」の古い団扇

2012-05-03 17:43:10 | 「貝寄せ館」物語

 

写真①:波の上に飛び上がった3匹のトビウオが表に描かれた化粧・小間物店「せり乃」の古い団扇

 

貝寄せの浜・「貝寄せ館」物語 21

 :「せり乃」の古い団扇

  

トビウオのイラストが表を飾る

化粧品店・「せり乃」の古い団扇

――「海とまちなみの会」

 福津市津屋崎3丁目にある「麦屋惣平衛邸」当主麦野裕(ゆたか)さん(千葉県在住。「海とまちなみの会」会員)から同会事務所・「貝寄せ館」に寄贈された〈津屋崎千軒〉の8商店の古い団扇9枚のうち、天神町の化粧品店「せり乃」の団扇の表は、3匹のトビウオが波の上に飛び上がった姿がカラーイラストで躍動感あふれる構図で描かれています=写真①=。

 団扇の裏には「化粧小間物 せり乃 津屋崎天神町 TEL.6228」と書かれています。「電話」の表示を「TEL」としているのは、他の7商店の古い団扇計8枚のうち、「衣料品の山」の1枚だけです。「せり乃」の1枚とともに英語表記ということは、他の団扇より新しい年に作成されたのでしょうか。

  旧津屋崎町議だった故芹野伊八郎さんの妻安子さん(福津市津屋崎三丁目)によると、「せり乃」は、伊八郎さんの父哲郎さんと妻トミ子さんが「芹野化粧品店」として、天神町の「筑前津屋崎人形巧房」の2軒東隣にあった木造平屋住宅を借りて開業。安子さんが昭和36年(1961年)に営業を引き継ぎ、化粧品や毛糸を販売していましたが、同住宅がシロアリ被害のため平成21年(2009年)に解体された際に廃業。団扇については「私が営業を引き継ぐ前に作られたものでしょう。見たことがありません」と話されています。

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