福音

 「――この福音は、神がその預言者たちを通して、聖書において前から約束されたもので、
 御子に関することです。御子は、肉によればダビデの子孫として生まれ、
 聖い御霊によれば、死者の中からの復活により、大能によって公に神の御子として示された方、私たちの主イエス・キリストです。」(ローマ1:2-4)

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 福音とは何かというと、畢竟、「御子に関すること」に尽きる。
 それに付言すると、死者の中から復活した神の御子に関することである。
 新約聖書はもっぱら、この御子について書かれた書物である。

 この書物を何度通読しても、いくらデボーションしても、「御子に関すること」は全く見えてこない。
 ところが、そんな聖書を今にも放棄してしまいそうな、そんな時にこそ、ただ恵みによって、その人は御子の御姿が立ちのぼるのを見るのである。
 その人は死者であったが、その時に復活する。
 福音が届き御子に出会って、救われたのである。

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