リベルテールの社会学

生きている人間の自由とは、私の自由と、あなたの自由のことだ。そして社会科学とは、この人間の自由を実現する道具だ。

感想2、3。

2018-03-31 16:25:18 | 断片
 こんにちは。全国的に春のいい天気が続きますねえ。東京地方、一昨日の夜の強風で桜がずいぶんやられてどうなるかと思いましたが、今まで絶好だったので、結果、トータルで例年と一緒の傷み方くらいです。お花見は今日明日、散り敷かれた桜の花びらの上でなんとか楽しめるでしょう。
 お花見はいいですが、ここんとこ花粉がひどい。なんでもヒノキが例年の最高記録の(何割増しのレベルではなく)何倍も花粉を飛ばしているとのこと。なんなんだ、それは。ヒノキなんて風呂桶にしかならんぞ。臭いし。(昔の実家にはスギもヒノキもあったので(どんな田舎だ)どちらも幼年の隈の免疫機構を襲っているのです)。

 というわけで、年度も最終日。私の周りもそれぞれの定年退職者が続いていて(65歳定年とかもあります)、それなりに社交人生の過渡期ですね。もっとも実際は今年度はアルバイトしていないんで、退職を目で見るのはテレビで見るくらいですが、NHKニュースとか、なんか淋しいものです。ブラタモリでも、相棒の子供のような女性NHKアナウンサーの交代でタモリが泣いていました。花粉症だとか言って。
 そういうもんだよね、人間。私の職業生活はそのルートを持っていたので(しかも何度も)、それだけで幸せと言うほかはないでしょう。社会に出る若い人たちは、野心ばかりでなく人間の付き合いということもよくよく考えたほうがいいです。人間の行為は、基本、相互行為だと小学校のとき習いましたでしょ。人という字は寄りかかった「人」だ。「ほんとかよ」という疑いは正しそうですが、99%の社会学者は本当かどうかではなくそう言い伝えられている事実の大きさを捉えるわけです。大塚久雄も経済学者ではなく社会学者ですし(唐突ですが、3週前等の話題ね)。実際、相互行為というのは自分の行為のことを指すのだよ。シンプルには「愛しなければ愛されない」という状況です。ま、横丁の御隠居の世間知ですが、それも真実。
 
 ということで、今日のためになるブログは終了。
 
 あとは気軽に、今日のニュースは、まずは理財局長佐川。
 世の中の生活者は、生きるためにウソをつかざるを得ないやつと権力を欲しがるために率先してウソをつくやつの2通り。わたしゃお人好しなのでとりあえず弁護しようと思ったら、なんだ、こいつただの権力志向者じゃん。こんなの世間には山のようにいやがる不愉快生物だよね。若人がこれから山のように会われると思う、それだけで不幸の源泉です。
 本人にしても身体的コンプレックスからくる行為様式かもしれませんが、20歳を越えていいわけなど聞きません。ただ若人がこの手のコンプレックス者の攻撃を切り抜けるのは簡単。もっと優秀になればよい。性格が邪悪なわけじゃないの。本質が弱気なんだよね。なんて、ほんと御隠居の世間知ですね。あ、これほんとだから。役に立つよ。 
 でさ、田中角栄の娘に言わせりゃ権力者の妻は「理財局長ごとき下っ端を相手にするわけがない」んだそうで。こういうのは聞かないと分からない。もっと上のやつの指示があるんだね。こういう発言の中身も経験上ほんとだよ。
 
 本日の長い話題は年寄り用。
 新聞に糖質カット炊飯器などというものの宣伝が出ておりましたよ。お米の33%のデンプンを溶かして捨ててくれるそうな。なんちゅう罰当たりな。トウモロコシの燃料化は逆に小麦価格の高騰を狙うアメリカの輸出戦略とのことですが、これは純粋な神を恐れぬ仕業。
 「糖質は悪」みたいな話が最近流行っていたのはご存知? 糖質を取らないと糖尿病も直るし肥満も直る、という話です。男は年寄りしか知らないね。で、ちょっと借りて読んでみました。結論、肥満者用だね。
 何がって、理屈が変。「糖質取るな」というけど、低血糖症も死ぬわけで、人間、なんで糖分(炭水化物)を取らないで低血糖にならないかというと、たんぱく質を分解して糖にするから、と彼らもいうわけだ。じゃあ誰が(どの内蔵システムが)たんぱく質を過剰に分解しないというのだろうか? こんなの高血糖が悪いのと同じ(逆だがパラレルの)理屈でしょ? どうせ「タンパク質糖尿病」者が多数出ないと気づきもしないだろうが、その前に糖の代わりに肉と油ばかり食ってるやつはコレステロールが溜まって高脂血症で死んじまうから出ないんじゃないのか? もちろん私は科学者だから、これは揶揄だけどね。油は消化されないで便になるという話は知ってますぜ。(この数行難しいね。ま、『断片』カテゴリーだし)
 ともかく、たまたま肥満者の糖尿病があるから人間が高血糖になるメカニズムが相対的に解明されているかの如く見えるだけで、高齢ボデイビルダーの糖尿病は別かも知らんぜ。
 という当たり前の疑問を誰も公にすることなしに(もちろん解きもせずに)糖質制限賛歌論がバッコするところが日本人だねえ。
『基本、普通に暮らしてればどういう論を立てようとその論理的優劣の判断基準は「なにもかも」おんなじだ』、という論さえ出ない。「なにもかも」ってとこがポイントね。素直に適当にお饅頭食べてりゃいいじゃんか。もっとも中年以上の日本生活者は「普通に暮らして」るとデブになるところが問題だけどね。
 もちろん糖尿病になっちゃったら薬飲むよりいいから、ぐずぐずいう前に実践するわけでそれを否定する気は毛頭ございません。わたしゃ医者じゃないので責任は持ちませんたい。なので理屈だけね。

 と書いて、いつものようにネットで「ボディビルダー 糖尿病」の確認をしたら、『教えてgoo 』で
 「白筋を支えるためには常にブドウ糖を送り続けなければならないのです。つまりどうしても高血糖を維持させなければならまくなります。この状態が慢性的になれば糖尿病です。高血糖と引き換えに白筋を維持してると言っていいでしょう。エネルギー源として使われるブドウ糖は食べものだけでなく興奮系のホルモンであるコルチゾールやグルカゴンが体内で必要に応じて合成します。つまりストレス(質問者さんの場合は白筋など筋肉の使い過ぎ)で血糖値が上昇するわけです。」 (albert8様)とありました。
 なるんだ。へええ、、、
 糖質なんかとらなくとも糖尿病になる。そら見ろ。医者は職人であって科学者ではないことが歴然。もちろん職人で十分なのだが、庶民と違う知識を持った者であるかのごとき振る舞いはやめるべきだ。
 というわけでこのブログは、常に平凡な(大学教授程度の)人の思慮のなさが、分かる人には分かるところでございます。

 なお、糖質規制するとかえって糖尿病になるという反論には(そんな正反対の論が存在しうる世界って、、、)、佐藤章夫名誉教授の「米と糖尿病」というのがあります。医者同士好き勝手なこと言い合ってないで、どっちかに決めろや。

 訳のわかんない話はおいて、本日のご報告。今回配本『「上部構造」の社会学 -主体の意思と歴史過程』、めでたく著者見本が入手されました。合同フォレスト様のご努力で人並みのものができましたぜ。大変なんだよね、私の文を他人様が見直したり校正したりするのは。ありがたいことです。
 もっとも発売はまだのもよう。そのうちここで宣伝させていただきますので、よろしくお願いいたします。
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