ミケさんからいただいた質問への回答をさせていただきます。
本来であれば「個人相談」の窓口で、金融資産に限らず総資産を把握させていただき、将来の収入・支出の収支計算をした上で、どの程度のリスクに耐えられるかを考慮してアドバイスをするのですが、今回それは割愛し、ストレートに市場に合わせたアドバイスをこちらの本文でさせていただきます。
質問の一番のポイントは、とても高くなっている2年物あたりを買って様子見をし、その後長期債投資を目指すのか、初めから長期債を買う方がよいか、だと思います。
私のお勧めは、「いま長期債に投資するべきだ」です。
2年物の金利が高いのに10年物金利がそれより低い理由は、先行きアメリカ経済がスローダウンし、金利の低下が見込まれるからです。先週のFRBの先行き経済見通しも金融政策スタンスもそれを明確に示唆しています。インフレ退治のためには、経済の後退も辞さずと述べています。
単純化のため2年物金利が4.2%、10年物金利が3.7%とします。差は0.5%です。2年経つと1%の差になります。2年後に景気がスローダウンしたとして、償還金が行き場を失う恐れがあります。それに対し、その時点で10年物金利が現在より高いことはとても見込みにくいので、10年物を固定してしまうことに分があると思われます。たった1%の金利差のために、大きなリスクを背負ってストレスを感じるのは得策ではないと思います。長期債でも30年物になると金利は低いので避けましょう。
これまでせっかく長い期間金利上昇を待ち続け、3%を超える金利になっている今こそ、思い切った投資に踏み切るべきだと思います。特に3.5%も超えているのですから。
以上が私のお勧めです。
証券会社の選択についてですが、今はオンラインで買えるはずなので時間がなくても大丈夫だと思います。参考までにこのブログの「米国債投資にあたっての証券会社選び」もお読みください。
おっしゃる通りで短期債を買った場合、償還されてからまた投資したい利回りの米国債があるかどうかが心配でした。子供の学費がかかる今後20年は配当をもらいたいなと思っています。30年ものまでいかないにせよ10-20年くらいの米国債、今年思い切って買い進めていきたいと思います。
以前読んでいたつもりですが、米国債投資にあたっての証券会社選びもあらためて拝見しました。読んでいたつもりが、読んでいなかったのかもしれません。笑。
いざ買うとなると参考になることばかりでした。SBIに偏ることなく、色々証券会社も検討してみたいと思います。まだまだ勉強しないといけないです。
またご教授よろしくお願いします!!!
まずはお礼まで。
まさかここまで金利とドルが上がるとは、ほんの少し前までは想像できませんでした。
先生がかつてアドバイスされてた、1ドル100円で強くドル転し、その後MMFで資金待機するという作戦の良さが今となってよくわかります。私はそこまでできずに今ドル転し、米国債や社債を買ってます。
他の方も言っておられてますが、証券会社によって米国債の値段も大分違うようです。
SBIはネットで注文でき、為替手数料が安く、 100ドルから小さく買えますが、他の証券会社よりもやや割高な価格設定に思えます。
同じ8年物などを比較しても日興證券の方が利回りが良いですね。日興證券も購入はネットで注文できるので、よいと思います。
いずれにしても林先生から久しぶりのgoサインが出されていますので、大事な局面と思い、積極的に買っていきます。
「ドルを仕込み、債券投資に備える」ということを覚えていただいていたようですね。
ドル安と金利高は同時進行しませんので。
今はこの金利高を大いに利用しましょう。
先生のおかげで安い時にドルを仕込み、高利回りのドル建て債券をいくつか購入したのですが、とうとう手持ちのドルを使い切ってしましました。
まだ利回りが上がってきているので追加購入したいのですが、ドルを買う(先生の6/18の記事よりさらに円安になっていますが。。)のか、去年少しだけ買ってしまった利回りの悪い債券を売って利回りの良い商品に入れ替えるか悩んでいます。
先生は償還まで持つことをおすすめされていると思うのですが、同じ商品で3%ちかく利回りが上がったら入替えてもよいでしょうか。
入替える際の判断材料、計算の仕方など教えていただけたら嬉しいです。
>先生は償還まで持つことをおすすめされていると思うのですが、同じ商品で3%ちかく利回りが上がったら入替えてもよいでしょうか。
入替える際の判断材料、計算の仕方など教えていただけたら嬉しいです。
これだけの情報では判断しかねます。債券計算は複雑すぎますので、この場で教えるのは無理です。
現在保有の債券の価格は、証券会社に聞くのが一番です。
債券計算のソフトは、エクセルでも入っているのですが、そのインプット方法も複雑です。サイトを探せば操作方法は出てきます。ここではとても教えきれません。ですので、証券会社を頼りましょう。
しかし、実は借り換えしても意味はありません。
保有債券は安く評価されるだけで、同じ年限で3%高い債券を買うには、当然高い価格を払う必要があるから、実は等価なのです。
厳密には売買のためのコスト分(証券会社の利益)、損なだけです。
ドルが安い時に買えたことで、十分利益はでていると思いますので、お勧めは償還までの保有です。
お返事ありがとうございます。
償還まで保有することにします。
お礼とともにうれしいコメントを投稿いただき、ありがとうございます。
長期方針での米国債投資、まさに私が若い方におすすめした投資方法を実践していただいたのですね。
それが奏功したこと、私も大変嬉しく思います。そしてまさに「ストレスフリー」を体感されているとのこと。よかったです。
ただ、
>寂しいですが、金利をチェックしたり林先生のブログを拝見することもなくなると思います。
と書かれていますが、是非今後も折に触れて市場と私のブログを見ていただきたいと思います。
せっかく勉強されたのですから、これからも世界に目を向けることをお勧めします。
そしてご自分の得たものを友人やご家族にもお勧めしていただき、愚かな政府や日銀に騙されることなく幸せな将来を迎える手助けをしていただきたいと思います。
わたしからのお願いをさせていただきました。
ブログを拝見し、もっと早くにお金のこと、投資のことに気づいておればと不勉強であった自分に悔いています。今回発刊された書籍で多くの方がストレスフリーであればよろしいですね。
今後ともブログ拝見させていただきます!