河童メソッド。極度の美化は滅亡をまねく。心にばい菌を。

PC版に一覧等リンクあり。
OCNから2014/12引越。タイトルや本文が途中で切れているものがあります。

2224- ラフマニノフ、PC2、ゲニューシャス、Sym2、ラザレフ、日フィル、2016.11.19

2016-11-19 23:31:34 | 編集中

2016年11月19日(土) 6:00pm みなとみらいホール

ラフマニノフ ピアノ協奏曲第2番ハ短調  11′12′11′
 ピアノ、ルーカス・ゲニューシャス
(Encore)
レオニード・デシャトニコフ 「劇場の共鳴」より、チェイス・ロンド 2′

Int

ラフマニノフ 交響曲第2番ホ短調 23′9′14′14′

(encore)
ラフマニノフ ヴォカリーズ 5′

アレクサンドル・ラザレフ 指揮 日本フィルハーモニー交響楽団


日フィルの首席指揮者を終えてからの初振り。ラフマニノフを2曲並べました。

前半のピアノコンチェルト。ゲニューシャスはひげを伸ばし、年齢がわからない感じになっている。1990年生まれだから26才。2010ショパコン2位。2015チャイコン2位。
思いの外、繊細な弾きを大切にする方のよう。鍵盤に近寄って弾くポーズが多い。
アクションは大きくなく朝飯前のような感じ。
伴奏オケは終始ダイナミックなもの。ピアノはその上を流れていく。二通りの線を同時に観ているような気持ち。お見事なものでした。

後半は2番シンフォニー。
第1楽章、序奏に5分かけ、提示部をリピートし、展開部を経て、再現部が出てくるのが、頭から数えて20分過ぎというわけで長い曲となるわけです。
オーケストラのしなる弦、咆哮するブラス。映画音楽のようなものから本格的シンフォニーなものまで、オーケストラ演奏の醍醐味を満喫。はじけるような演奏でした。

ラザレフの運動量はものすごい。一心不乱の腕の動き。最後のコーダ、しつこいリピートパッセージ、振り終えてフラフラしている。精魂込めたもの、反応するオケ。
ラザレフが振った時のこのオケの音量、音圧には驚くべきものがある。ガラッと様変わりですからね。それにプレイヤーたちの開放感。これも素晴らしい。とにかく音を思いっきり前に出さなければ答えは出ない。そういわれているのかどうか知りませんけれども、一心不乱な伸び伸びさとでも言えばいいのか、一体感がいいですね。
それにしても、最後のところの爆進、凄かった。猪突猛進!
伸縮自在で圧倒的な演奏のラフマニノフ、精根尽きたかと思いきや。アンコールに応える。ヴォカリーズのオケ版。まぁ、彼らにとっては整理体操みたいなもんだろう。うちら聴衆にとっても。
おわり


ラザレフが靴をバンとならしてステージに向かうのは、背をむけているコンマスはじめヴァイオリン族への合図になるし、聴衆の空気も変わる。弱音終止の曲が終わっても振り続けているのはフライング防止。彼は音楽のために自分で出来ることをする真のエンターテイナーだと思う。




2223- ショスタコーヴィッチ、チェロコン1、ハイモヴィッツ、15番、デスピノーサ、新日フィル、2016.11.19

2016-11-19 23:12:53 | コンサート

2016年11月19日(土) 2:00pm トリフォニー

ロッシーニ ウィリアム・テル 序曲  11′

ショスタコーヴィッチ チェロ協奏曲第1番変ホ長調 7′13+6+5′
 チェロ、マット・ハイモヴィッツ
(encore)
バッハ 無伴奏チェロ組曲第3番ハ長調BWV1009より  サラバンド  5′

Int

ショスタコーヴィッチ 交響曲第15番イ長調 8′14+4′17′

ガエタノ・デスピノーサ 指揮 新日本フィルハーモニー交響楽団


前日の同公演に続き再度訪問。別の日の定期を振り替えて聴きに来ました。かなり前方のセンター席をとっていただきました。

いつもの事ですが、今日は特に早い気が。演奏ではなくてコンサート開始時刻。2時ジャストに指揮者登場となりました。つまりコンマス主導の音合わせをそれまでに済ませている。なるほど2時開始とはこういうことかと。
ちなみに都響はだいたい5分遅刻開始が定番。だらだらしているわけではなくてきっちり遅れるので何か方針があって、そのタイムチャートを作っているのでしょうね。それでなくても総演奏時間が短めの団体であり、全くほめられたものではありません。

ということで、今日もショスタコーヴィッチの15番が聴ける。
表現も出来もだいたい昨晩と同じ。こっちはこの曲を何度でも楽しめればそれでいい。やっぱり凄い曲ですね。作曲家最後のシンフォニー、自分の頭に中にある素材を自由自在に組み合わせて作ったもので、素材の多様性それから、それを組み立てる思考さえ枝分かれしていて素材のように感じる。思考という素材がたくさんある。活用というのは自分の人生でどれだけのものを吸収してきたかという話。この作品はその吸収の証明ですね。それと解き放たれた精神。そのような炎の核だけで出来ている。もの凄い作品。
この作品への踏み込みとして、デスピノーサの進め方というのは昨日書いたように相応に納得できるもの。マジな深みが必要ですよね、やるほうきくほう。
席がオケに近くて室内楽的な精緻な内容を楽しむことが出来ました。やっぱり最後は秘境の世界ですな。

前半のチェロ協奏曲も、この席で聴くとなんだか木の山小屋で聴いているような雰囲気。贅沢気分。チェロの音色の素晴らしさ堪能。
2楽章から3楽章に入る手前のピアニシモのパッセージ、あすこはかなり微妙なチリチリ感を味わえました。浮遊するユニバースな感じ。近席で聴く醍醐味。

この日もいい内容でした、ありがとうございました。
おわり

 


(詳細別途)