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恐山あれこれ日記

院代(住職代理)が書いてます。

雪の恐山

2008年02月05日 | インポート

Photo  先月末、恐山のスタッフが入山して、写真を撮ってきてくれました。真冬の恐山の風景は、ほとんど一般には知られていないと思います。私も院代になる以前には目にしたことがありませんでした。

上の写真で伽藍の様子のおおよそがわかります。今年は寒いことは大変寒く、零下10度以下は当たり前、20度近くに下がることも少なくないようですが、雪は少なめです。例年は3、4メートル程度にはなりますが、今のところ1メートルほどだそうです。

Photo_2  宇曽利湖は完全に結氷し、その上に雪が積もるので地面と見分けがつきません。手前の柵が湖と地面の境をかろうじて示しています。おそらく、歩くどころか、バイクくらいなら走れるのではないでしょうか。Photo_3

 天気は荒れやすく、強風が吹くこともしばしばです。そういうときは雪煙が舞いあがり、いかにも冬の恐山らしい風景になります。Photo_4

 ただ、温泉が湧くくらいですから地熱があり、境内にはあちこちにまったく雪がなく、地面が露わになっているところもあります。Photo_5 一面の雪景色かと思いきや、そうでもないので、なんだか不思議な光景です。

 冬も入山できるようにしたら、それはそれで参拝の人が多いかも知れませんよと、勧めてくださる方もありますが、 そこまで行く手段が問題です。我々は雪上車を駆使するわけで、参拝者を迎え入れるなら、雪の恐山街道を除雪しなければなりません。これは費用対効果の点で、恐山も、道路を管轄する県当局にしても、まず無理でしょう。Photo_6

 お地蔵様の孤独な冬は、今後も続くことになるわけです。


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3 コメント

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すばらしい雪景色をありがとうございます。 (eiko_ellen)
2008-02-05 19:39:57
すばらしい雪景色をありがとうございます。

下に駐車場を作って雪上車でお客を運ぶ

のはどうでしょう。
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生きる意味は死の強度に対する対抗価値なんですね... (津久井)
2008-02-13 01:35:11
生きる意味は死の強度に対する対抗価値なんですね、やっぱり。死の強度をやり過ごせば、ことさら生きる意味を求めなくてもいいようになりますね。『老師と少年』は3回目です。孤独にならないように青森のほうも見ていますよ、東京ばかり見ずに。雪暮れた静寂の場所に見えます。
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神秘的ですね~[E:snow] (Unknown)
2009-07-26 02:00:31
神秘的ですね~[E:snow]
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