テーマの源泉は「青い鳥」でしょうか。
梶よう子「ことり屋おけい探鳥双紙」(朝日新聞出版)。
ことり屋というのは、おけいの夫羽吉が始めた店。三年前、青鷺を捕らえるために旅に出て、消息を絶ちました。おけいはその留守を守っているのです。
羽吉の声色で毎日呼びかけてくる九官鳥の月丸。カナリアが好きでよく店を訪ねてくれる曲亭馬琴。隣の鳥籠屋や、近所の古着屋。そして、ふとしたことで知り合った同心の永瀬八重蔵。
雑穀屋の二人の息子のことを描いた「まよいどり」が好きです。
弟をかばって積み荷の下敷きになり、歩くことができなくなった与志郎。その遺体が大川で見つかります。
与志郎と弟とは母親が異なり、店を継ぐのは弟の方がいいのではという話も出ていたとか。その弟は商用でしばらく戻らない。
おけいは、与志郎が飼っていた鳩がいないことが気にかかりますが……。
与志郎はある娘と鳩を介してやりとりをしていたのです。
やりきれないものが残りますが、美しい物語でした。
梶よう子「ことり屋おけい探鳥双紙」(朝日新聞出版)。
ことり屋というのは、おけいの夫羽吉が始めた店。三年前、青鷺を捕らえるために旅に出て、消息を絶ちました。おけいはその留守を守っているのです。
羽吉の声色で毎日呼びかけてくる九官鳥の月丸。カナリアが好きでよく店を訪ねてくれる曲亭馬琴。隣の鳥籠屋や、近所の古着屋。そして、ふとしたことで知り合った同心の永瀬八重蔵。
雑穀屋の二人の息子のことを描いた「まよいどり」が好きです。
弟をかばって積み荷の下敷きになり、歩くことができなくなった与志郎。その遺体が大川で見つかります。
与志郎と弟とは母親が異なり、店を継ぐのは弟の方がいいのではという話も出ていたとか。その弟は商用でしばらく戻らない。
おけいは、与志郎が飼っていた鳩がいないことが気にかかりますが……。
与志郎はある娘と鳩を介してやりとりをしていたのです。
やりきれないものが残りますが、美しい物語でした。