くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

「勝てる読書」豊崎由美

2009-04-17 05:39:08 | 書評・ブックガイド
河出書房新社から出ている14歳の世渡り術シリーズ、知ってます?
わたしはK.M.Pの「みえない未来相談室。」とあさのあつこの「復讐プランナー」を読みました。新刊、石原千秋先生の「受験国語が君を救う」も買ってあります。
このシリーズから我らがトヨザキ社長が「勝てる読書」という本を出版されていました。さっそく読んでおります。
この本はブックガイドなんですが、今の中学生というよりは14歳の自分に向けて書いたと社長はおっしゃいます。
現代の省略語が多用されていて、正統派の本読みには多少苦しいかもしれません。わたしも社長の著作でなかったら、やめてしまったかも。
読んでみたい本をリストアップしてみますね。
まずは大塚ひかり「美男の立身、ブ男の逆襲」(文春新書)。日本の古典をひもといて、社会における美醜の変遷を綴ったもののようです。
しかし、新書の棚をいくら探してもみつからないよ!
社長は外国文学がお好きなので、生粋の日本もの好きのわたしの触手はなかなか動かされなかったのですが、あらすじが気になるのでとりあえず二冊。
ダン・ローズ「ティモレオン」(中公文庫)
ラッセル・バンクス「この世を離れて」(早川書房)なんとなくこの辺りなら読めそうな気がします。読めるかな?
あとは「ジェノサイドの丘」ゴーレイヴィッチ (WAVE出版)も気になるのですが、わたしの傾向として虐殺ものは読んだあと気分が悪くなってしまうのでどうかなあ。



読みながら書いてきたのですが、「さっそく」とか言いながら読み通すまで時間がかかりました。この項前半とタイムラグがあるように感じます。すみません。
それはわたしの読みたい本が、社長のお好みとは大分違うからなのでしょう。「めった切り」とか「正直書評」とかはフルスピードで読んだのですが。
わたしが十四歳のときだったら(当時は海外文学も読んだので)、ここに紹介された本を手に取ったでしょうか。
どうかなーというのが正直な気持ちです。わたしには難しい。読書というのは偏りのあるものですが、こんな本をほんとうにその年で読んでいたの?!
まあ、社長ですからね。ご幼少のみぎりから鍛えられてきたのでしょう。逆に言えば書評家たるものそのくらい読めないでどうするという感じ?
うーん、わたしにはこの中の本を中学校の図書室に配架する勇気はないです。
本は読者を選びます。その時期にしか読めない本はある。中学生に限らず、本を読む子と読まない子では量もレベルも違います。ここに紹介される本を読みこなすのは相当レベルの高い子でしょう。いや、大人でも読めないかもよ。
わたしも、できるだけ読んでから本をすすめたいと思うので、中学生向きの本を選ぶことがおのずと多くなるのですが、昔に比べると彼らが「読める」本が増えたと感じるのです。やはりヤングアダルトが強くなってきたんですね。わたしは高校生から大学生に移る頃に、読みたい本のジャンルが変わってきたような気がします。一般文芸の敷居が低くなったというか。それまで学校図書館の名作や少女小説を読んでいたのが、三浦哲郎にはまり、アイリッシュにはまり、古本屋をまわり(新古書店じゃないですよ)、いろいろ読むようになりました。大学の図書館、専門書が多かったので通いにくかったのです。大人の読む本を読めるようになったのかも知れません。
でも、今現在もその延期で読んでいるつもりなのですが、一般書に子供が読んでもよさそうな本の割合は増えていますよね。
この本でいえば、ラストで「ゴールデンスランバー」や「君の友達」が紹介されています。確かに読めそうですねー。
しかし社長! どうして最後に「4TEEN」なの?! わたしはこの話、いろいろ矛盾があって駄目でした。中学生の自分だったらどうだろう。感動、したんでしょうか。(……いや、しない。反語)


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1 コメント

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Unknown (ミリオン)
2024-08-07 09:57:47
おはようございます。
本を読むのが楽しいですね。大好きです。頑張って下さい。今度の土曜日は、1週間分の「虎に翼」を見ます。
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