探してみました。「六枚のとんかつ」(講談社ノベルズ)。改訂新版、98年発行。検索したら閉架図書だったので出してきてもらいました。図書データから推察するに、いわゆる「バカミス」ジャンルの一種らしい。「六とん」と省略され、続刊が三まであるそうです。
保険会社調査員「私」(小野由一)が遭遇した事件が15紹介されています。なにしろ、詐欺にでもあったら大損なので、友人の推理作家古藤の力を借りたり、部下の早乙女からヒントを得たりして解決していくのですが、それがなんか、ギャグまんがか漫才みたいな勢いなのです。
例えば、「音の気がかり」では誘拐犯からの電話の背後の音だけを抽出すると、「ガッツ石松、ガッツ石松、ガッツ石松」と連呼している。
ガッツ石松のスケジュールを調べて、その近くの駐車場に犯人がいると通報。
もちろんそんなことはなく、「バックします」の音声を聞き間違えたのでした、というネタ割りです。
ただ、後半になるとケガの功名とでもいいましょうか、結構推理が的中してくるのですよ。表題作の「六枚のとんかつ」もそうですし、「解けないパズル」や「見えない証拠」がいい例です。
「丸ノ内線七十秒の壁」のがおもしろかった。わたしは時刻表トリック好きではないのですが、「しおかぜ⑰号四十九分の壁」は笑ってしまいました。
「『ジョン・ディクスン・カーを読んだ男』を読んだ男」はこれに収録されていたのですね。(あとがきによれば別作品もあるらしいですが)
「ビブリオバトル部」では寿美歌さんが彼氏とこの作品を認めるかどうかで揉めたようですが、わたしはまあおもしろくは読みました。
でも、続編は借りなくともいいかな……。
保険会社調査員「私」(小野由一)が遭遇した事件が15紹介されています。なにしろ、詐欺にでもあったら大損なので、友人の推理作家古藤の力を借りたり、部下の早乙女からヒントを得たりして解決していくのですが、それがなんか、ギャグまんがか漫才みたいな勢いなのです。
例えば、「音の気がかり」では誘拐犯からの電話の背後の音だけを抽出すると、「ガッツ石松、ガッツ石松、ガッツ石松」と連呼している。
ガッツ石松のスケジュールを調べて、その近くの駐車場に犯人がいると通報。
もちろんそんなことはなく、「バックします」の音声を聞き間違えたのでした、というネタ割りです。
ただ、後半になるとケガの功名とでもいいましょうか、結構推理が的中してくるのですよ。表題作の「六枚のとんかつ」もそうですし、「解けないパズル」や「見えない証拠」がいい例です。
「丸ノ内線七十秒の壁」のがおもしろかった。わたしは時刻表トリック好きではないのですが、「しおかぜ⑰号四十九分の壁」は笑ってしまいました。
「『ジョン・ディクスン・カーを読んだ男』を読んだ男」はこれに収録されていたのですね。(あとがきによれば別作品もあるらしいですが)
「ビブリオバトル部」では寿美歌さんが彼氏とこの作品を認めるかどうかで揉めたようですが、わたしはまあおもしろくは読みました。
でも、続編は借りなくともいいかな……。
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