くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

「世界の国旗」

2010-03-16 05:29:22 | 歴史・地理・伝記
娘がピアノの発表会で小旗を振ることになりました。オリンピックにちなんで、カナダの旗にしようという意見が出たとかで、紙を渡されて作るように言われ、この本を頼りに絵を書いてみました。
森重民造「世界の国旗」(偕成社)。
結構、読んでみると楽しい。わたしはトリビアルなものが好きなので、その国の旗に込められた意味を読むのがとてもおもしろかった。
例えば、オーストラリア。青地に白と赤で四本の線が入っていますが、あれは三つの十字架を表しているんですって。
ギリシアには「海の旗」(正式の国旗)と「陸の旗」(青地に白十字)があるというのも、驚きでした。
スペインの旗にはヘラクレスの柱といわれるもの(スペイン本国と中南米スペイン語圏諸国を表す)にリボンがまきつけてあるのですが、そこに「より彼方の世界へ」と書いてあるとか。……本当だ、字がある! 言われてはじめて気づきました。以前は(アメリカ大陸発見前だそうです)「ここは世界の果てである」と書いてあったんだって。
それから、リヒテンシュタイン公国には公爵の冠がデザインされていますが、旗を垂直に掲げるときはこれが横向きにならないように冠の向きを変えた旗を使うのだとか。
サウジアラビアは緑地に白抜きでコーランの一節が書かれているのですが、その文字を重要視しているため、二枚を張り合わせて使うそうです。
赤道付近には南十字星をイメージする国も多かった。
どのページを見ても、発見があって実におもしろいのです。その国の成り立ちとか。やっぱり各地に歴史があるんだよねー。ちょっと引用してみましょう。
「ブルンジは、(略)第一次大戦後ベルギーの信託統治領になりましたが、1962年7月に王国として独立しました。しかし1966年11月、国王の外遊中に首相がクーデターを起こし、王制を廃し自ら共和国の大統領になりました。そして帰国した国王を処刑したので、各部族の間で争いが生じています」

さて、発表会では娘も旗をもってみんなと歌うことができました。様々な国旗がはためいていておもしろかったですよ。