草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

インテリジェンス強化のために第二第三の明石大佐を!

2013年01月19日 | 安全保障

 世界は相変わらず暴力の海であり、そこに乗り出すには、それ相応の覚悟がいる。アルジェリアでの今回の事件をめぐって、犠牲者が出たらば政府の責任だ、と声を張り上げる連中がいるが、お門違いもはなはだしい。先進国である欧米同様に、日本人だってターゲットになるのだ。そのリスクを承知で、海外に雄飛するしかないのだ。いうまでもなく、国家として日本もインテリジェンスを強化し、諜報戦を勝ち抜かなくてはならない。明治政府はロシアを弱体化するために、革命側に資金提供をした。実際に、その任にあたった明石元二郎大佐は、膨大な金を使ったとされ、一説によると、その額は現在の何十億円にも匹敵するといわれる。ロシアの侵略の脅威に対して、明治政府はそこまでやったのだ。明石の謀略工作が功を奏して、ロシアは30個師団の兵力を、極東に裂けなかったのである。明石は陸軍大学を出て、ドイツに留学。日露戦争時には、ストックホルムで諜報活動に従事した。何人もの明石大佐がいなくては、日本は危機の時代は乗り切れないのである。インテリジェンスとは、敵ともコンタクトが取れるようにしておき、交渉できる余地をつくっておくのが仕事だ。スパイ映画もどきの破壊工作よりも、そっちの方が優先されるのだ。ネットワークと情報戦なのである。安全保障上の観点からも、インテリジェンスの強化に、すぐにでも安倍政権は取り組むべきだろう。長い目で見れば、それが日本を救うことになるのだから。


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「情報」で争う時代が到来するのを予言した永井陽之助!

2013年01月19日 | 思想家

 紛争はどういった背景で起きるのか。社会科学的にそれを分析して見せたのに、永井陽之助がいる。4年ほど前に亡くなったが、固定観念にとらわれない考え方は、どこまでもオリジナルであった。永井の定義によると、社会的な生産力の基礎は、「物質」「エネルギー」「情報」からなっている。前近代社会では、土地という希少な資源をめぐる紛争が起きた。マルクスが資本論を書いた19世紀には、資本や労働力、鉄鋼、石炭といったエネルギーの調達、配分をめぐる争いとなり、それが階級闘争の原型となった。ところが、核エネルギーが開発されたことで、物質やエネルギーに関しての古いタイプではなく、「情報」をめぐっての争いに変わったというのだ。江藤淳との「戦争と戦後」(江藤淳著『表現としての政治』に収録)との対談のなかで述べたもので、私もその通りだと思う。しかし、永井が見落としたのは、情報源となるはずのテレビや新聞が、斜陽化しつつある現実である。コンピューターを駆使するテクノクラートと、一般の人たちの軋轢というよりも、「情報」の発信や受信がよりパーソナルとなり、画一的な通り一遍では、人々は満足できなくなっているのだ。ネットを通じて、生の「情報」に接しようとする人たちが増えているのも、そうした背景があるからだろう。そして、あくまでもそこでの怒りは、真実を伝えないマスコミに対してのものであり、今の段階では、永井が危惧していた、知識人全体に対して、大衆の敵憎悪の感情がエスカレートしているわけではない。


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