2022/8/31放送
「世の光」の時間です。いかがお過ごしでしょうか? 福井誠です。今日も聖書を開いてまいりましょう。今日は、歴代誌第一1章1~3節から「これは彼らの系図である」と題してお話しをします。
「アダム、セツ、エノシュ、ケナン、マハラルエル、ヤレデ、エノク、メトシェラ、レメク」
今日からイスラエルのもう一つの歴史書、歴代誌を読みます。冒頭から、何やら読み慣れないカタカナ名がずらずら並んでいます。こんなところを読んで何が面白いのかなぁ、為になることでもあるのかなぁ、と思う人も多いでしょう。しかし聖書に無駄なことばは何一つありません。いやむしろ、私は聖書の面白みがわかるためにはある程度知識が蓄積していなければならないのだと思っています。ある程度わかっていないと面白いものも面白くないのです。
ですから、聖書を読み慣れてくると、このカタカナ名の羅列に、あれっ?と思うことが出てくるのです。たとえば、「アダム、セツ」とありますが、なぜ二人の息子カインやアベルは省略されてセツとなるのか? と気になるわけです。
そこでこの歴代誌が書かれた背景についてもお話をしましょう。昨日は、イスラエルがバビロンに滅ぼされた時代のお話しをしました。今日はそれから約70年後のこと、捕虜となってバビロンに連れ去られた人々がエルサレムに戻って来て、エルサレムを再建する時代のお話しです。
彼らは、国を再建するにあたり、自分たちの国のルーツを改めて確認する、それがこの系図でした。ですから、この系図はただ先祖の人々の名前を挙げているのではないのです。取捨選択をして、神の前に生きた信仰の人々の系図を記録しています。ですから、神に最初に造られた人アダムから始まって、信仰の人ノア、アブラハムに通じる信仰の人々のメインラインを描いているわけです。
イスラエルの再建は神の民の国の再建でした。立ち止まって自分のルーツを覚えて、自分はどこから来てどこに行くのかを考えることは、良き未来を築く上で重要です。
では、今日も良き一日となるように祈ります。
( PBA制作「世の光」 2022.8.31放送でのお話しより )
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