♪ラジオ放送・文字版「世の光」

   1952年以来、キリスト教会が協力して全国民放ラジオで放送して72年、
PBA『世の光』を文字で 

■夢見る少年 / 板倉邦雄

2013年11月20日 | Weblog
2013/11/20放送

 世の光の時間です。いかがお過ごしですか? 板倉邦雄です。

 今日は「夢見る少年」という題でお話ししましょう。夢見る少年、その名はヨセフ。年は17歳。いよいよ創世記37章からヨセフの生涯になります。創世記の終わり50章まで実に14章がヨセフの歴史となります。

 さてヨセフは羊の群れを飼っていました。腹違いの兄たちと一緒でした。ヨセフはまだ子どものようで、兄達が何か悪いことをすると、一々父親に告げ口をしていました。父ヤコブは、ヨセフをどの息子よりもかわいがっていました。歳を取ってからの子どもでしたし、何よりも既に亡くなった愛する妻ラケルの子どもだったからです。父はヨセフのために特別な飾り付けの洋服を作ってあげました。こうあからさまにえこひいきされては兄たちは面白くありません。ヨセフが憎らしくて優しいことばなど掛けられませんでした。

 そんなある夜ヨセフは夢を見たのです。その夢を兄達にこと細かく話したものですからたまりません。ますます兄たちはヨセフを嫌うようになりました。「あのね、僕こんな夢を見たんだ。」と、得意げにヨセフは言いました。「みんなが畑で束を束ねていたんだ。そしたら僕の束がいきなりスッくと立ち上がったんだ。それからどうなったと思う? 兄さんたちの束が周りに集まってきてねえ、僕の束にお辞儀をするんだよ。」 「じゃあ何かい? お前が俺たちの主人になるとでも言うのかい?」 兄たちはせせら笑いました。「いつものことだが何て生意気な奴だ。第一あの夢が気に食わない。」 ますます兄達はヨセフを憎むようになりました。

 ヨセフはまた夢を見ました。今度は「太陽と月と11の星が僕にお辞儀をしたんだぜえ。」 今度は父親にも話しました。父親はさすがにヨセフを叱り飛ばして言いました。「母さんや兄さんだけじゃなくて、わしまでお前にお辞儀をするのかね。」 兄たちは悔しくてたまりませんでした。

 さてヨセフが兄たちに憎まれたのは父親のえこひいきもありましたが、彼が夢見る少年であったからです。しかしこの夢見る少年の夢は23年後に正夢となってくるのです。

(PBA制作「世の光」2013.11.20放送でのお話より )
 
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