王様の耳はロバの耳

横浜在住の偏屈爺が世の出来事、時折の事件、日々の話、読書や映画等に感想をもらし心の憂さを晴らす場所です

小泉総理と靖国神社参拝

2005-10-01 20:45:08 | 靖国関連
昨日大阪高裁で小泉総理の靖国神社参拝につき一部違憲判決が出たとのこと 爺が理解するには 総理の靖国神社参拝が“金銭の賠償をするほどではないと訴えを棄却したが 政教分離の憲法規定に反しその程度を越えると判断”した様だ 原告の顔をみると台湾の方で確か8月中ごろ先祖の御霊を返せと靖国神社に抗議に来ていた そもそも台湾人のご遺族、朝鮮人のご遺族には御霊を靖国には祀られたくない方がいる(そうだよね 宗教が違うものね)当然日本人の中にもさまざまな理由で靖国には祀られたくないご遺族がいる 靖国神社は教義により分祀出来ない といってこれらの要求を門前払い 祀られる側の信教の自由を束縛している もすこし柔らかく言っても靖国の教義を押し付けている 
                          

さて小泉総理は靖国参拝の理由を“このたびの戦争で国のため犠牲になった御霊に哀悼の念とその尊い犠牲の上に築かれた今日の繁栄を思う時改めて不戦の誓いを新たにする”との趣旨を繰り返し述べている その言や良し しかし爺が思うには参拝する度に憲法論議 公的私的など国論を割って議論される様な行動をとっては御霊が鎮まらないと思う 日本国の総理大臣ですからお参りしたければ問題点を左右どちらの側から見ても我慢が出来る程度に環境を整え解決しその後参拝することが総理の貫禄と言うものでしょう 簡単に言えばそれが国民的美少女ならぬ国民的総理ですよ この国論の揺れの上に一部外国の思惑、謀略、政略がのるから日本人同士が言い争いから憎しみあいする様になっている 
                           
そもそも靖国参拝の問題は戦犯合祀(特に昭和53年A級戦犯合祀)により今日問題とされている点の核が出揃った つまり昭和20年8月昭和天皇は自ら決断なされ終戦となり天皇は国民に対する責任を御取りになり政治の場から身を引かれた 大東亜戦争の責任者である輔弼の臣(天皇の行為に責任を持つ者)等は自ら責任を取る事無く極東軍事裁判の結果、死刑を含みそれぞれ判決が下された A級戦犯(天皇のお名前で戦争を始めたもの)とBC級戦犯(命令により戦争に参加した者)に分かれているのはご承知の通り 日本は昭和27年平和条約が発効となり米軍の占領を解かれ独立国となった 昭和28年から30年にかけ戦病者傷病者戦没者遺族等援護法、恩給法の改正があり戦犯の遺族又戦犯が支払いの対象となる この事は戦犯の家族遺族の生活が困窮窮まりないとの趣旨で戦死の範囲を拡大し公務死なる概念が作られ年金の適用範囲が広がりその中に戦犯の名が含まれた この事を取り上げて当時の国会が野党も含めて賛成であったと強調するのは説明不足だ 年金を出すから日本全体が戦犯の罪を許したとの証拠にはならない しかもこの間厚生省の戦死認定者の名簿は靖国神社に送られそれが元になりご遺族の意思に関わらず靖国神社にお祀りしている この手続きに乗り公務死の方のお名前も靖国神社に送られた 昭和34年からBC級戦犯の合祀、昭和53年にはA級戦犯が密かに合祀された
                        

大東亜戦争は祖国防衛戦争だとの意見があり靖国神社もそれに近い、戦犯は極東軍事裁判が勝手に決めた事でそもそも無効或いは講和発効で免責されたと主張する方もいる 爺は9月21日の記事で述べたように天皇の股肱の臣に戦争を起こし日本国中を焦土にした責任があると思う 本来日本人がこの悲惨な結果に誰が責任があるのかしっかり決めねばいけないものを出来なかった 戦争が終わりほっと一息ついて食うのに精一杯だった だから日本人の中道派はまあ占領軍による判決はA級戦犯についてはそんなものだと受け入れている それでなければ昭和の始めから15年にも亘って“令して行われず、禁じて止まず、権限無きが行い、ある者が止めない”という総無責任体制の戦争の結果についてけじめがつかない A級戦犯は天皇の名を以って召集令状を出し大勢の兵隊、軍属を戦死させたのですから一緒に御祀りする対象では無いのですよ 村山談話や小泉総理の気持ちが政府見解であるならそれに沿った行動と問題の整理が必要であろう 靖国神社のA級戦犯合祀は当時の厚生省引揚援護局の役人(特に旧日本軍の佐官クラス)と靖国神社と遺族年金に絡む族議員による小型大東亜戦争といえましょう
意図を隠して法を作り、原則を曲げ、秘密裏に行い、ばれると居直る しかも英霊(戦争で死んだ方)を盾にとり批判をすれば英霊XX人にあいすまない 等は辻正信も顔負けの発言 英霊が悪いのでなく戦争責任者を英霊と共に祀っている事が大きな問題なのです 
政教分離とは宗教が政治に介入してもいけないのです 分祀できない等と宗教が不作為による政治介入すれば信長公ならば焼き討ちされたであろう 小泉公はどうかなー 
戦争で亡くなった兵隊さんに哀悼の念を捧げあわせて銃後で亡くなった70万人の一般国民に重ねて哀悼の意を捧げます
                        
                     
コメント
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